7月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが下落、英EU離脱選択直後の安値水準に迫る

20日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで3週ぶり安 値をつけた。欧州中央銀行(ECB)は21日に金融政策会合を開く。市 場では英国の欧州連合(EU)離脱選択に伴う影響に対応するため一段 の刺激策を示唆する可能性があるとみられている。

ユーロは英国民投票が行われた6月23日以来の低水準に迫った。 ECBはあすの会合で政策金利を据え置くと予想されているが、次の手 段を講じるのは時間の問題だと考える市場参加者も多い。5月のユーロ 圏経常収支は黒字幅が縮小した。

エバーバンク・ワールド・マーケッツ(セントルイス)のプレジデ ント、クリス・ギャフニー氏は「ECBは一段の刺激策やさらなる量的 緩和、低金利の維持を実施するだろう」と述べた。さらに追加緩和を行 ったとしてもユーロは恐らく短期的に1ユーロ=1.10ドル付近が底とな るだろうと続けた。

ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1000ドル。ドルは対円 で0.7%高の1ドル=106円82銭。

エバーバンク・ワールド・マーケッツ(セントルイス)のプレジデ ント、クリス・ギャフニー氏はブルームバーグのインタビューで、 「ECBは一段の刺激策やさらなる量的緩和、低金利の維持を実施する だろう」と述べた。さらに追加緩和を行ったとしてもユーロは恐らく短 期的に1ユーロ=1.10ドル付近が底となるだろうと続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.1%安の1ユ ーロ=1.1015ドル。一時は1.0982ドルと、6月27日以来の低水準をつけ た。円は対ドルで0.73%下げて1ドル=106円89銭。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のチーフ為 替ストラテジスト、サイモン・デリック氏はブルームバーグテレビジョ ンのインタビューで、「経常収支が黒字でもユーロには売り圧力がかか り始めるだろう」と述べた。

みずほ銀行(ロンドン)のヘッジファンドセールス責任者、ニー ル・ジョーンズ氏は米大統領選挙が過熱しているが政治的リスクは欧州 が依然としてより大きいと指摘、英国のEU離脱選択を招いたようにポ ピュリズムの動きが他国にも波及していると述べた。

ジョーンズ氏は「フランスやオランダ、ドイツにも連鎖反応が起こ るとの不安がある」と述べ、今後さらにドルへ資金が流入すると見込ん でいる。「今後3カ月間はユーロがさらに下げるだろう」と続けた。

原題:Euro Trades Close to Post-Brexit Low on ECB Stimulus Speculation(抜粋)

◎米国株:上昇、企業決算好調で-相場の一段高を支えると楽観

20日の米株式相場は上昇。主要指数は過去最高値を更新した。マイ クロソフトやモルガン・スタンレーなどの四半期決算を受けて、企業利 益が相場の一段の上昇を支えるとの楽観が広がった。

マイクロソフトは決算で利益が予想を上回ったことが好感され、3 カ月ぶり高値。これを手掛かりにテクノロジー株が広く買われ、情報技 術株の指数は約16年ぶり高水準となった。モルガン・スタンレーの決算 では、債券トレーディングの収入が予想に反して増加した。このほかア ボット・ラボラトリーズとインテュイティブ・サージカルも予想を上回 る決算を好感して買われた。一方、ウォルト・ディズニーは下落。アナ リストによる投資判断引き下げが嫌気された。

S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2173.02。ダウ工業株30種 平均は36.02ドル(0.2%)上げて18595.03ドル。ナスダック総合指数は 1%上昇。

プルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クイン シー・クロスビー氏は「市場は底堅さを見せている」とし、「経済デー タや決算の多くは予想を上回った。企業が下期についてより前向きにな っていることを明確に示す材料を、市場は探し求めている」と述べた。

米国株は英国の欧州連合(EU)離脱決定後の下げから回復。経済 に力強さの兆しが見られることや、金融当局が利上げに時間をかけると の観測が背景にある。先物市場に織り込まれる利上げ確率は、2017年3 月まで50%未満となっている。ただ、今年12月までの確率は48%と2週 間前の12%から上昇した。

S&P500種構成企業が今シーズンに発表した決算のうち78%で利 益、61%で売上高が市場予想を上回った。アナリストらはなおも、500 社の第2四半期純利益について5.8%減を見込んでいる。21日にはゼネ ラル・モーターズやAT&Tなど34社が決算発表を予定している。

スタンダード・ライフ・インベストメンツのグローバル・テマティ ックストラテジスト、フランシス・ハドソン氏(エディンバラ在勤)は 「マイクロソフト株は長い間、米国において景気動向を測る銘柄の一つ だ。経済全体をある程度反映しており、全体に波及し得る」と指摘。 「予想を下回る決算より、上回る決算を多くみかける。決算シーズンが 今の主要イベントであることは間違いない」と続けた。

S&P500種の業種別10指数では、情報技術株の指数が最大の上 げ。このほかヘルスケア株も高い。

原題:U.S. Stocks Rise on Optimism Earnings Can Support Run to Records(抜粋)

◎米国債:反落、JPモルガン運用部門は「前代未聞」のリスクを指摘

20日の米国債相場は反落。世界で大量の国債がマイナス利回りにな っていることを理由に米国債に資金を振り向ける投資家は、戦略を見直 すべきだ、とJPモルガン・アセット・マネジメントは指摘した。

JPモルガンの同資産運用部門のマネジングディレクター、オクサ ナ・アロノフ氏はこう理由を説明する。世界の国債市場の多くで利回り が存在しない中、債券は将来いくらで売れるかという危険な仮定に基づ いて取引されている。米金融当局を含め中央銀行は、市場の力に左右さ れやすいという。

マイナス利回りの欧州や日本の国債の代替として米国債は年初から 好調だが、一部で考えられているほど高利回りでもリスクフリーという わけでもない。インフレを加味した実質ベースでは米10年債もマイナス 利回りとなっており、1980年以来の低水準に近く、日本の10年債の実質 利回りをも下回っている。

アロノフ氏はブルームバーグテレビジョンに対し、「率直に言っ て、リスクが前代未聞の状況にある時、このように巨額の資金が米国債 に流れている」と指摘。米国債を購入している投資家にとって、「うま 過ぎる話はない。実質ベースで見ると、極めて価値の高い買い物という わけではない」と話した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.58%。同年債(表面利率1.625%、償還2026年5 月)価格は1/4下落して100 13/32。

ブルームバーグがまとめたデータによると、先進25カ国の10年債は この日、22カ国で下落した。

最近の経済統計の改善を受け、年内の利上げ確率が高まっている。 金利先物市場が示唆する年末までの利上げ確率は48%と、欧州連合 (EU)からの離脱を問う6月23日の英国民投票前とほぼ同水準にあ る。

TDセキュリティーズのグローバル金利戦略の責任者、プリヤ・ミ スラ氏は金融当局があらゆる選択肢を引き続き維持するとしながらも、 来年半ばまで利上げを見送ると予想した。同氏の年末の10年債利回り予 想は1.4%と、ブルームバーグがまとめた調査(回答63人)で最も低い 6人に含まれる。

ミスラ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「米 経済成長の勢いが弱まっており、神経質さが増している」と発言。英 EU離脱問題は「ゆっくりと不透明感を強めるショックであり、長期的 に英国とEUの成長に影響すると思う。これを受け、米金融当局は利上 げに対して神経質になるだろう」と述べた。

原題:JPMorgan Unit Sees Unprecedented Bond Risks as Treasuries Slide(抜粋)

◎NY金:反落、株価やドルの上昇で需要減退-銀は続落

20日のニューヨーク金先物相場は反落し、3週間ぶりの安値となっ た。株価の上昇やドルの値上がりを背景に、価値保存手段としての金の 需要が減退した。銀は続落し、過去8カ月で最長の連続安を更新した。

ハイ・リッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引担当ディレク タ ー、デービッド・メーガー氏は電話インタビューで、「ドルの強さ は引き続き大半の商品を圧迫し、金は特に影響を受けるだろう」と指 摘。「安全逃避先としての需要が弱くなってきている。当然ながら株式 市場が最高値を更新しているためだ」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比 1%安の1オンス=1319.30ドルで終了。1週間ぶりの大幅安となっ た。一時は1313.30ドルと、中心限月としては6月29日以来の安値をつ けた。

銀先物9月限は2%下げて、中心限月としては5月19日以来の大幅 下落。昨年11月13日以降で最長の5営業日続落となった。ニューヨーク 商業取引所(NYMEX)のプラチナは値下がり、パラジウムは上昇。

原題:Gold Drops With Silver as Gains in Stocks and Dollar Cut Demand(抜粋)

◎NY原油:反発、米在庫が過去最長の9週連続で減少

20日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反発。米原油在庫は過去最長となる9 週間連続で減少した。米エネルギー情報局(EIA)の統計発表前に は、ブルームバーグ・ドル・スポット指数が7週ぶり高水準に達したこ とを背景に、原油価格は2カ月ぶり安値に下げる場面もあった。

ジョン・ハンコック(ボストン)のシニアマネジングディレクタ ー、チップ・ホッジ氏は「製油活動が継続している」と指摘。「需給バ ランスを取り戻すまで、過剰な供給をこつこつと消化していくしかな い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日 比29セント(0.65%)高い1バレル=44.94ドルで終了。同限月はこの 日が最終取引。中心限月となった9月限は30セント上昇の45.75ドル。 ロンドンICEのブレント9月限は51セント(1.1%)上げて41.17ド ル。

原題:Oil Advances After U.S. Crude Supplies Fall a Record Ninth Week(抜粋)

◎欧州株:4週ぶり高値、決算好感でSAPとVWが高い-独株も好調

20日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は4 週間ぶりの高値を付けた。企業決算が好感され、テクロノジー銘柄と自 動車株が買われた。

ドイツの企業向けソフトウエア会社SAPは5.7%上昇。同社の第 2四半期業績がアナリスト予想を上回ったことが手掛かりとなった。オ ランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングは3%値上 がり。第2四半期の売上高は予想以上だった。ドイツの自動車メーカ ー、フォルクスワーゲン(VW)の優先株は6%高。1-6月の利益が 予想を上回ったことを明らかにした。一方、英アングロ・アメリカン が4.8%下げるなど、鉱業株が総じて安い。同社は銅生産目標を引き下 げた。

ストックス600指数は前日比1%高の340.81で終了。この日の出来 高は30日平均を34%下回った。

バンクハウス・ランプ(デュッセルドルフ)のストラテジスト、ラ ルフ・ツィマーマン氏は、「SAPなど予想を上回る出来事が幾つかあ り、相場上昇を後押しした」と述べた上で、「だが概して決算シーズン は相場上昇を維持させるほどの十分な力強さはないと思われる。期待が 余りにも高く、長期的な成長見通しの下方修正が続くだろう」と語っ た。

西欧市場の主要株価指数の中で、ドイツのDAX指数の上昇率が首 位で、1.6%上げた。ストックス600指数の構成銘柄と比較したDAX指 数ののバリュエーションは過去最低に近いことから、投資家らはドイツ 株を再び購入している。

原題:European Stocks Climb to Four-Week High as SAP, Volkswagen Jump(抜粋)

◎欧州債:ドイツ10年債ほぼ変わらず-5年債入札不調、需要低下示唆

20日の欧州債市場ではドイツ10年債がほぼ変わらず。5年債入札で は平均落札利回りが過去最低を更新したものの、応札額は目標に届か ず、マイナス利回りの同国債が敬遠されつつある可能性が示唆された。

ドイツ当局が発行した33億8600万ユーロ相当の2021年10月債の平均 落札利回りは、マイナス0.51%だった。応札額は34億8600万ユーロだっ た。応札倍率は1.03倍と、5年債としては2011年9月以来の低水準に落 ち込んだ。

KBCバンクのストラテジスト、マティアス・ファンデルユフト氏 (ブリュッセル在勤)は、「応札は非常に弱く、低調な入札だった。利 回りが過去最低で、現時点で欧州中央銀行(ECB)の預金金利を下回 っていることを考慮すると、驚きではない」と述べ、新発債はECBの 購入プログラムの対象にさえ入らないと指摘した。

ロンドン時間午後4時25分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年 債利回りは前日比ほぼ変わらずのマイナス0.02%。前日までの2営業日 で4bp下げている。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格 は100.17。

原題:Germany’s Weakest Note Auction Since 2011 Signals Fading Demand(抜粋)

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