欧州ヘッジファンド業界が縮小、閉鎖相次ぐ-市場混乱でリターン低下

欧州のヘッジファンド業界が6四半期連続で縮小した。英国による欧州連合(EU)離脱決定と中国の経済成長鈍化への懸念が損失につながり、一部の資産運用会社は閉鎖に追い込まれた。

  ユーリカヘッジ(シンガポール)が集計したデータによれば、4-6月(第2四半期)にはヘッジファンド62本が閉鎖される一方、運用を開始したのは54本だった。昨年の年初以降に閉鎖されたヘッジファンドは484本に上ったが運用開始は415本にとどまったため、ファンドの総本数は4000本を下回り業界は縮小した。

  今年は株価の大幅な変動や商品価格の下落、異例の金融政策導入などにより市場が混乱。ヘッジファンドの運用は困難な状況に陥り、数十億ドルが流出している。ユーリカヘッジ欧州ヘッジファンド指数は1-6月(上期)にほぼ3%低下。1-6月としては同指数の集計が始まった1999年以降で最悪のパフォーマンスを示しており、欧州のヘッジファンドにとって償還圧力が強まっている。

英国のEU離脱決定を受け就任したメイ首相

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  ユーリカヘッジによれば、欧州のヘッジファンドからは過去2カ月間に44億ドル(約4700億円)が引き揚げられた。同業界の運用資産は6月末時点で5380億ドル。

  ユーリカヘッジのヘッジファンド分析責任者、モハマド・ハッサン氏は「過去数年間、パフォーマンスは低迷している。多くのファンドはハイウォーターマークを辛うじて上回っている状態で、特に小規模ファンドにとって手数料収入の確保と事業継続が困難になっている」と指摘した。多くのヘッジファンド運営会社が採用しているハイウォーターマーク方式では、ファンドは過去の損失を埋め合わせるまで成功報酬を徴収しない。
  
原題:Europe Hedge Funds Shrink and Shutter as Turmoil Hurts Returns(抜粋)

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