米国の年内利上げ見通しが復活-英EU離脱や雇用めぐる不安が後退

  • 米が世界経済の明るい材料に映るとシンガポール銀行ストラテジスト
  • 9月の米利上げの十分な可能性がまだあるとバークレイズ

米国が年内に利上げを決定するとの見方がトレーダーの間で強まっており、ドル指数の上昇が続いている。

  15日発表された6月の米小売売上高と米鉱工業生産は予想を上回る伸びとなった。先物市場で示される12月までの米利上げの確率は44%と、英国が欧州連合(EU)離脱を選択したことでグローバル市場が動揺した先月末の9%から上昇した。

  シンガポール銀行の通貨ストラテジスト、シム・モー・シオン氏は「米国は世界経済の明るい材料に見える。英EU離脱の影響は英国以外ではかなり抑制されている。ドルはおおむね値固め局面となっており、年内は上昇する方向に傾いている」と述べた。

  主要10通貨に対するドル相場の動きを反映するブルームバーグ・ドル・スポット指数は15日に0.4%上昇。今年に入り3.3%下落しているが、その前の2年間で21%上げていた。

  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファンドなどの資金運用会社によるドル先物の買い越しが3週間ぶりに増加し、9万6234枚となった。8日発表された6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の堅調な伸びが示され、米経済の健全性をめぐる不安が和らいだ。

  バークレイズのアジア通貨・金利戦略責任者ミツル・コテチャ氏(シンガポール在勤)は「米成長の持続可能性をめぐる懸念が後退しつつあるようだ。英国のEU離脱選択の影響をFOMCが特に心配することはなく、9月の米利上げの十分な可能性がまだあるとエコノミストらは考えている」と説明した。

原題:Traders Reviving Fed Rate-Rise Bets Put a Floor Under the Dollar(抜粋)

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