円全面高、利下げ期待のオセアニア通貨売り主導で-対ドル105円後半

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  • 朝方は一時106円33銭と、6月24日以来の水準までドル高・円安進行
  • オセアニア通貨の弱含みで円が買われる流れ-外為どっとコム総研

19日の東京外国為替市場では円が全面高。オーストラリアやニュージーランドの利下げ観測を背景としたオセアニア通貨売り主導で、クロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)を中心に円買い圧力が強まった。

  午後3時20分現在のドル・円相場は1ドル=105円90銭付近。朝方には一時106円33銭と、英国の欧州連合(EU)離脱が決定した6月24日以来の水準までドル高・円安が進んだ。その後は105円65銭まで円が水準を切り上げる場面もあった。円は主要16通貨に対して前日終値から上昇している。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、全般的に利益確定モードになっていたところに、豪中銀の議事録が一段の円買いの引き金になったとし、「豪ドル・円はここのところ上昇していたので、格好の利益確定の材料になった」と説明。「NZもあるとすれば次の一手は利下げとの見方が強い」とし、「オセアニア通貨の弱含みで円が買われる流れになった」と話す。

  オーストラリア準備銀行(RBA)はこの日、政策金利の据え置きを決定した7月5日の会合の議事録を公表。今後入手するデータで見通しの評価を洗練させることが可能とし、豪ドル高は調整を複雑化させる恐れとあらためて指摘した。

  豪中銀の議事録公表後に豪ドル売りが加速。一時は1豪ドル=0.7509米ドルと、8日以来の水準まで下落した。対円では一時1豪ドル=79円39銭と、2営業日ぶりの安値を付けている。NZドルは投資向け住宅融資の規制強化の可能性を背景に売り圧力が強まった。

  外為どっとコム総研の神田氏は、「市場は恐らく来週発表される豪州の消費者物価指数(CPI)の結果次第では、利下げを検討する可能性があると解釈したのではないか」と分析。また、NZドルに関しては、「住宅価格の抑制策ということなので、実際に決まれば利下げが近づくとの見方につながる」と言う。

50日線が重し

  18日の米国市場では、S&P500種株価指数が過去最高値を更新。10年債利回りは1.58%と終値ベースで6月23日以来の水準に上昇した。

  みずほ証投資情報部の由井謙二FXストラテジストは、「政府・日銀による政策期待が残り、ドル・円は底堅さを維持している」とし、「米国の経済指標がしっかりしており、株高と金利上昇が追い風」と指摘。ただ、ドル・円は50日移動平均線で戻り売りに押されていると言う。

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