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【コラム】ポケモンGO、56歳の私も理解した5つのこと-ポストレル

スマートフォン・ゲームのポケモンGOは、ミレニアル世代を中心に人気が沸騰し、今や社会現象とまでなっている。ミレニアルから遠い56歳の私でも、調査目的でやってみたらちょっとした中毒になってしまった。街を歩いて遭遇したモンスターを「ゲットする」のが楽しくなるまでには、親切な人々にいろいろ教えてもらったし、自分でも予想外の発見(新しいテクノロジーに関する残念な事実)もした。

1)ポケモンGOは拡張現実(AR)ゲームだと書かれている記事をよく見かけるが、必ずしもそうではない。このゲームのARモードはモンスターに遭遇した場合のみに適用され、たいていは自分のアバター(分身)が地図上を歩いているのが見えるだけだ。私の知るゲームの達人はARモードを解除するようアドバイスしてくれた(ARモードだとバッテリーの消耗が速くなることも事実だ)。

Nintendo's New Augmented Reality Game Pokemon Could Spark Nintendo Sales, Profit Rebirth

ポケモンGOに興じる女性(ニューヨーク五番街)

Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

2)ポケモンGOは運動にはならない。誇張された話を信じてはいけない。数時間かけて遊べばたしかに3キロメートルくらい歩行距離が伸びるが、アイテムを入手したり、ピカチュウを捕まえたりするためには何度も立ち止まるし、歩くスピードは普通よりぐんと落ちる。まったく運動しないよりは健康上の利点があるかもしれないが、普通のウオーキングにも劣るし、エクササイズと混同してはいけない。

3)ゆっくりとしたペースはバグではなく、意図された特徴だ。自分の周囲に気付くことがポケモンGO本来の楽しみ方だ。ポケストップを探しているうちに、これまで知らなかった近所のスポットや忘れていた場所に気付く。見慣れた風景が新しく見えることに、このゲームの楽しさはある。

4)ポケモンGOは位置情報に基づいたソーシャルな経験であって、プレーヤーの目線をスマホから移動させ、他人と会話し協力することに誘い出すものだ。先日、シナゴーグの外に女性警備員が立っているのが目に留まり、最初はテロ予告でもあったのかと思ったが、そこがポケストップだったことに気付いた。私は、「ポケモンGOをやっているの」と声をかけてみた。彼女は笑ってそうだと答え、どうすればアイテムを入手できるのか分からないと言う。私は数時間前に覚えた技を誇らしげに教えてあげた。

5)新しいものには必ず不備な点があり、ポケモンGOも批判の嵐から逃れられない。強盗にあうとか、熱中し過ぎて崖から落ちる、あるいは自動車事故に遭うなど怖い話は尽きない。ハッカーがソフトウエアを操作する、あるいはプレー中に死体を発見する。足を骨折する人もいたかもしれないが、私の場合は膝をすりむいた。

  批判は問題の是正につながる。プライバシー侵害の指摘を受けて、グーグルのアカウントと共有される情報は限定されるようになった。数百万人という大人数が行動すれば、何か起きて当然だ。起きたことをゲームのせいにするのはたやすい。

  最大の危険はこれが単なる一時的な熱狂に過ぎず、すぐに飽きられてしまうことだ。私の場合、調査という口実がなかったら、数時間もかけてモンスターを探しに出歩くことはできなかった。それが今では、マリリン・モンローのお墓にどうしても行かなくてはならない。それがポケストップだからだ。

  このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません。

原題:What Pokemon Go Actually Is (and Isn’t): Virginia Postrel(抜粋)

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