7月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが4日ぶり反発-指標受け景気見通し改善

15日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが4日ぶり反発。小売 売上高などの米経済指標を受け、景気見通しが改善された。

ドルは主要通貨の大半に対して上昇した。6月の米小売売上高は市 場予想を上回る伸びとなり、鉱工業生産指数は1月以降で最大の伸びと なった。成長見通しの改善により年内利上げの根拠が強まり、これらの 指標発表後は先物トレーダーらが織り込む利上げ確率が上昇した。この 日はまた、トルコで軍が国を掌握したと宣言。これを手掛かりにドルは 円とともに安全需要から買われた。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)の為替調査・ 戦略担当ディレクター、カール・シャモッタ氏は「米経済は、世界的に 厳しい状況が多く見られる中で堅調さを維持している。十分な勢いがあ り、世界の不確実な要素から自らを遠ざけている。米国で利上げが見込 まれる状況は、再びドルの上昇をもたらす可能性が高い」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%上昇。前日ま で3日連続で下げていた。ドルは対ユーロでは0.8%上げて1ユーロ =1.1035ドル。

トルコ情勢に関する午後遅くの報道に反応し、円とドルは値上がり した。ユルドゥルム首相は、同政権が引き続き国を掌握しているとし、 抵抗を表明した。

円はドルに対し0.5%高の1ドル=104円88銭。週間では4.3%安だ った。

CIBCの外為・マクロ経済担当シニアストラテジスト、バイパ ン・ライ氏は電子メールで、円やドル、金といった安全資産が現在買わ れていると指摘。トルコ情勢のニュースに反応し、リラをはじめとする 新興国通貨がやや下げていると加えた。

先物市場で織り込まれる年内の米利上げ確率は38%と、前日の35% から上昇した。

サクソバンクの通貨戦略責任者、ジョン・ハーディー氏は「このデ ータは非常に堅実だ」とし、「市場は米金融当局に対し非常に安心感を 抱いている」と続けた。

原題:Dollar Snaps Three-Day Loss as Data Boost U.S. Economic Outlook(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、S&P500種は6営業日ぶり下落

15日の米国株式相場はほぼ変わらずで終了。S&P500種株価指数 は下落し、過去4カ月で最長の連続高が止まった。株価が最高値圏で推 移する中、一段高の可能性について慎重な見方が広がった。企業業績は 5四半期連続で減益が予想されている。

ウェルズ・ファーゴは決算が嫌気され2.5%安となり、S&P500種 を押し下げた。アマゾン・ドット・コムは過去4カ月で最長の4日続 落。一方、素材株は昨年10月以来最長の8営業日続伸となった。

S&P500種は前日比0.1%安の2161.74で終了。前日まで4日連続 で最高値を更新してきた。ダウ工業株30種平均は10.14ドル(0.1%)高 い18516.55ドルで終えた。これで4日連続の最高値更新となった。ナス ダック総合指数は0.1%下落。

テミス・トレーディングのマネジングディレクター兼株式トレーダ ー、マーク・ケプナー氏は電話取材で「きょう横ばいで終了しても、素 晴らしい1週間だったと言える」と指摘。「経済指標や企業決算に焦点 が集まり始めている。それは英国民投票前に市場がやっていたことだ」 と述べた。

米国株は週間ベースでは1.5%高と、3週連続の上昇。米金融当局 の年内利上げ見送り観測が強まる中、英国の欧州連合(EU)離脱決定 をめぐる懸念を乗り切った。

S&P500種構成銘柄の4-6月(第2四半期)利益について、ア ナリストらは5.8%減少と予想。実際にそうなれば、2009年以来最長の 5四半期連続の減益となる。来週はネットフリックスやゴールドマン・ サックス・グループ、マイクロソフト、インテルなどが決算発表を予定 している。

6月の小売売上高は市場予想を上回る伸びを示したほか、6月の鉱 工業生産指数では製造業生産が1月以来の大幅な伸びとなった。一方、 7月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は前月から低下し た。

S&P500種の業種別10指数中、6指数が下落。一般消費財株 は0.5%安。金融株やテクノロジー株も値下がりした。一方、素材株 は0.4%高と、8営業日続伸。

金融株は14年11月以降で最長の連続高がストップした。ウェルズ・ ファーゴやシティグループの下落が響いた。シティグループは0.3% 安。4-6月期は消費者部門の収入が落ち込み、17%の減益となった。 ウェルズ・ファーゴは英国民投票以来の大幅下落。エネルギー関連融資 での焦げ付き増加や経費拡大で利益が減少した。

旅行関連株も下落。フランスのニースでトラックによるテロ事件が 起きたことが重しになった。ロイヤル・カリビアン・クルーズやカーニ バル・コーポレーションが値下がり。デルタ航空は2.4%下げた。

原題:U.S. Stocks Little Changed as S&P 500 Halts 5-Day Winning Streak (抜粋)

◎米国債:週間ベース下落、10年債利回り1年ぶり大幅上昇

15日の米国債は週間ベースで下落、10年債利回りは約1年ぶりの大 幅上昇となった。景気の見通しに明るさが増し国債が売られた。

朝方発表された6月の米小売売上高は予想を上回る伸びを示し、広 範な分野で堅調となった。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア消 費者物価指数(CPI)は6月に前年比で大きく上昇した。

MUFGセキュリティーズアメリカのシニア米国債トレーダー、ト ーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「経済データは引き続き予想外 に上振れしている」と述べ、「英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる懸 念からデータへ注目が移った。そのデータは内容が良好だ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時ごろ、10年債利回りは前日比約2ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇の1.55%。週間ベースでは19bp上昇と、2015年6 月以来の大幅上昇となった。同年債(表面利率1.625%、2026年5月償 還)価格は100 21/32。

米商務省の発表によると6月の小売売上高は前月比0.6%増と、 ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト予想の上限を上回った。前月 は0.2%増。6月の変動の大きい食品とエネルギーを除くコア消費者物 価指数(CPI)は前年比で2.3%伸びた。前月は2.2%上昇だった。

ブルームバーグ・グローバル先進国ソブリン債指数の平均利回り は0.46%。過去最低は7月8日に付けた0.39%。

原題:Treasuries Extend Biggest Weekly Loss in a Year on Retail Gains(抜粋)

◎NY金:続落、週間では5月以来の下落-株高で逃避需要減退

15日のニューヨーク金先物相場は続落。週間ベースでは5月以降初 の下落となった。株などのリスク資産に投資資金が集まる中、逃避先と される金の需要は減退した。

TDセキュリティーズ(トロント)の商品戦略責任者、バート・メ レク氏は電話インタビューで、「経済は考えられていたよりも良好で、 個人消費は順調だ。これは大きな減速の寓話が実際には起こらなかった ことを示唆している」と指摘。「金への下落圧力がやや強まるだろう」 と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日 比0.4%安の1オンス=1327.40ドルで終了。週間では5月27日終了週以 来の下落。銀先物9月限は0.8%下げて20.165ドル。ニューヨーク商業 取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がり。

原題:Gold Posts First Weekly Loss Since May as Equities Draw Demand (抜粋)

◎NY原油:続伸、ナイジェリア港の不可抗力発動や製品過剰で

15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続伸。1バレル=46ドルに近づいた。 エクソンモービルはナイジェリア最大の原油積み出し港について、不可 抗力条項(フォースマジュール)の発動を宣言した。一方で米エネルギ ー情報局(EIA)が今週発表した統計では、先週の米原油生産が6月 上旬以降で初めて増加したほか、ガソリンや留出油の在庫増も明らかに なった。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナ リスト、フィル・フリン氏は「強気材料もあれば、弱気材料もある。マ ーケットは気分が変わりやすい」と指摘。「一番の弱気シナリオは石油 製品の供給が押し寄せ、その消化にしばらく時間がかかるというもの だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日 比27セント(0.59%)高い1バレル=45.95ドルで終了。一時は45.05ド ルまで下げる場面もあった。週間では1.2%の値上がり。ロンドン ICEの北海ブレント9月限は24セント(0.5%)上昇の47.61ドル。

原題:Oil Settles Near $46 Amid Nigeria Force Majeure, U.S. Fuel Glut(抜粋)

◎欧州株:下落、旅行関連銘柄安い-仏ニースでトラック突入テロ

15日の欧州株式相場は小安い。フランス南部のニースで14日遅くに トラックが群衆に突っ込むテロが発生し、これが旅行関連銘柄への重し となったものの、指標のストックス欧州600指数は下げ幅を縮小して引 けた。

ストックス600指数は前日比0.2%安の337.92で取引を終えた。一時 は0.7%安となった。業種別指数の中で旅行・レジャー関連銘柄が最も きつい値下がり。イージージェットやトーマス・クック・グループ、ア コーが安い。今週、ストックス600指数は3回値上がりし、週間ベース では3.2%上昇した。

企業業績も注目され、業績悪化を明らかにしたスイスの時計メーカ ー、スウォッチグループは7.8%下落。香港とフランス、スイスでの腕 時計需要低迷で大幅減益となったもようだ。スイスの同業フィナンシエ ール・リシュモンも3.1%安と売りが波及した。

ブランデンブルク中部貯蓄銀行の株式マネジャー、ミヒャエル・カ プラー氏は電話で、「ニースで発生したテロは本当にひどい出来事だっ たが、市場の反応に関して言えば、こうしたショックはそれほど長続き しない」と発言。「過去数日の上昇で市場はやや一息ついた。現時点で は、英国の欧州連合(EU)離脱選択の影響にどのように中央銀行が対 応するかが再び注目されている。欧米の決算シーズンもそうだ」と語っ た。

原題:Europe Stocks Trim Weekly Advance as Travel Shares Lead Losses(抜粋)

◎欧州債:独10年債利回り、プラス圏に浮上-週間で大幅上昇

15日の欧州債市場ではドイツ国債が週間ベースで5月以来の下落と なった。世界の主要中央銀行が景気支援に向け金融緩和を拡大するとの 観測が広がったことを受け、域内で最も安全とされる同国債の需要が後 退した。

10年債利回りはこの日、英国民が国民投票で欧州連合(EU)離脱 を選択して以降初めてのプラスとなった。メイ首相就任で先行き不安が 和らぎ、ドイツ国債の利回りは上昇傾向にある。ドイツが今週実施した 国債入札で、新発10年債の平均落札利回りが初めてゼロを割り込んだこ とも、既発債の利回りを押し上げる要因となった。

ウニクレディト(ミラノ)のシニア債券ストラテジスト、ルカ・カ ツラーニ氏は「1週間にわたりリスク意欲が改善した」と述べ、「英 EU離脱が及ぼし得る影響に対処し、何が起きるか理解しようと投資家 は1週間費やしたが、その後ムードは安定した」と語った。

ロンドン時間午後4時15分現在、ドイツ10年債利回りは前日比4ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.003%。同国債(ゼ ロクーポン、2026年8月償還)価格は0.435下げ99.965。

同利回りは週間ベースでは19bp上昇。これは5月20日終了週以来 の上げで、昨年12月4日終了週以降の大幅上昇となった。

原題:Germany’s 10-Year Yields Turn Positive in Weekly Slide for Bunds(抜粋)

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