【インサイト】政府経済対策10兆円大きくない、金融政策と合わせ技で

安倍晋三相の経済対策に市場参加者の注目が集まる中、事業規模10兆円でも経済成長率を押し上げる真水部分は限定的になる見通しだ。対策が効果を発揮するには金融政策との合わせ技になることが必要だ。

  事情に詳しい当局者によると、首相が指示した経済対策について政府は10兆円規模で調整して月内にもまとめる。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)では真水部分を5兆円程度と想定した。現在の円安・株高に織り込まれている投資家の期待を大きく上回る可能性は必ずしも高くなく、対策発表後に相場の反転が懸念される。

財政刺激策と株価・為替レートの関係

  • 13年末の対策は18.6兆円。震災対策を含むとは言え今回は必ずしも大きくない
  • 10兆円中で補正予算を伴わないもの、既発表を除くとそれよりも小さくなろう
  • 試算で真水10兆円でも成長率増は16年0.2、17年0.6ポイント。18年以降に反動
  • 対策内容で成長率への影響や追加の国債発行の有無が決定されることになる
  • 原文の英語記事:INSIGHT: Japan’s Fiscal Mirage Likely No Oasis for Investors INSIGHT: Japan’s Fiscal Mirage Likely No Oasis for Investors (1)

  日本銀行は28日、29日に金融政策決定会合を開催する。日銀には金融緩和手段がまだいろいろ存在する、とバーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が安倍首相に12日に伝えたことを菅義偉官房長官が明らかにしている。この会談には浜田宏一内閣官房参与も同席した。

  浜田参与は、経済対策と金融政策を同時に出すことについて「効くと思う」と述べ、ファンダメンタルズ以上に売られている日本株には効果があるとの認識をブルームバーグの電話インタビューで示した。

(増島雄樹氏はBIの日本担当チーフエコノミスト)

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