世界的な株・債券高に著名投資家が警鐘-低金利の中でリスクを無視

  • フィンク氏やマークス氏も低成長や英EU離脱を市場は無視と主張
  • 上昇サイクルは永遠には続かないとマークス氏

株式・債券相場の大幅上昇を受け、世界の著名なマネーマネジャーらが相次いで警鐘を鳴らしている。

  ビル・グロース氏やジェフリー・ガンドラック氏に加え、ローレンス・フィンク氏、ハワード・マークス氏も、低金利の中で投資先をあれやこれやと模索している買い手が経済成長の低迷や英国の欧州連合(EU)離脱決定を無視している可能性があると警告した。

ローレンス・フィンク氏

Photographer: Chris Goodney/Bloomberg

  米資産運用会社ブラックロックの最高経営責任者(CEO)を務めるフィンク氏(63)は14日のインタビューで、「予想よりも良好な企業決算が発表されなければ、上昇は短命に終わるだろう」と述べた。

  世界の株式時価総額は6月27日以降、4兆ドル(約420兆円)余り膨らんだ。主要国・地域の中央銀行が刺激策を強化するとの観測が世界的な株価上昇につながった。EU離脱が選択された英国民投票の翌日である6月24日には株価急落で2兆5000ドル相当の時価総額が吹き飛んだが、その後世界の株価は急速に回復している。

  今年初めには弱気な声が聞かれていた債券相場は活況が続いており、年初来で12%上昇。ただ、世界的な低金利に支えられた債券高は危険を伴うと、オークツリー・キャピタルのハワード・マークス共同会長は警告する。

  マークス氏は電話インタビューで、「われわれは難しく、低リターンの世界に生きている。そこでは問題になりかねないリスクが無視されている」と指摘。「市場が問題を軽く考えているなら、それはプラスではない。問題が蓄積されることになるからだ。上昇サイクルは永遠には続かない」と述べた。

ハワード・マークス氏

Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

  同氏はさらに、流動性の低い資産に資金を振り向ける投資家は厳しい時期を乗り越える覚悟が必要だと語った。

  ジャナス・キャピタル・グループのグロース氏とダブルライン・キャピタルのガンドラック氏は、利回りが記録的な低水準にあるソブリン債について、リスクが大き過ぎると指摘する。ガンドラック氏は今週のインターネット放送で、「利回りの窮乏に関連して集団的精神障害のような状況が進行している」と指摘。「時代遅れと言われるかもしれないが、私は儲けのない投資は好まない」と述べた。

  ブラックロックのフィンク氏は、英国によるEU離脱の選択が世界の経済成長を弱め、米金融当局による年内利上げの可能性は低いとの見方を示した。

原題:As Markets Reach New Highs, World’s Top Investors Ring Alarm (1)(抜粋)

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