米国株:S&P500種は4日連続で高値更新、緩和期待や業績楽観で

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14日の米株式相場は5日続伸し、最高値を更新した。世界的に金融緩和が拡大するとの見方に加え、利益が予想を上回ったJPモルガン・チェースの決算が銀行収益への楽観を強めた。

  JPモルガンは1.5%上昇し、銀行株をけん引。英国の欧州連合(EU)離脱選択直後の大幅安を起点とする上昇相場の勢いをさらに強めた。シティグループは2.6%高。利益が予想を上回ったヤム・ブランズは3%上昇。同社は見通しも上方修正した。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%高い2163.75で終了。4日連続で終値ベースの最高値を更新した。この日の上昇により、株価収益率(PER、実績ベース)は2009年以降で初めて20倍に達した。ダウ工業株30種平均は134.29ドル(0.7%)高い18506.41ドルで終えた。

ニューヨーク証取のトレーダー

Photographer: Chris Goodney/Bloomberg

  ロバート・W・ベアード(ミルウォーキー)のチーフ投資ストラテジスト、ブルース・ビトルズ氏は「第2四半期の決算は弱い内容になると広く予想されていたため、どのようなプラスの結果も株価押し上げに寄与するだろう」と指摘。「マイナス金利は世界的な現象で、株式市場に資金を流入させている。現地点で最も可能性が高そうな今後の行方は上振れ方向だ」と述べた。

  政府の財政支出を中央銀行が紙幣増刷で賄うヘリコプターマネーを、安倍晋三首相が検討しているのではないかとの臆測から、この日は世界的な株高となった。イングランド銀行(英中央銀行)は政策金利据え置きを発表するとともに、EU離脱決定後の英経済を支えるための措置を8月に打ち出すことを示唆した。

  S&P500種は過去12営業日で10度目の上げ相場となり、12日間の上昇率は8.2%となった。英国民投票の結果判明後の下落局面では5.3%下げていた。

  世界最大の資産運用会社、米ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は、今の株高は裏付けがない恐れがあり、企業業績が改善しない限り長続きしないとの考えを示した。「予想よりも良好な企業決算が発表されなければ、上昇は短命に終わるだろう」と述べた。

  JPモルガンの4-6月(第2四半期)利益は前年同期比で1.4%減少したものの、調整後1株利益はアナリスト予想を上回った。S&P500種構成企業のアナリスト収益予想は5.7%減。実際にそうなれば5四半期連続と、2009年以降で最長の減益決算となる。15日はウェルズ・ファーゴやシティグループが決算を発表する。

  ミラボー・セキュリティーズ(ジュネーブ)のシニア株式トレーダー、ジョン・プラサード氏は「中央銀行による下支えへの希望と期待が世界的に広がり、企業収益も改善している。米国では利上げがなく、ドルの上昇を抑え、株価の支援材料になるとの見方が今のコンセンサスだ。業績は今のところ良好だ」と語った。

  S&P500種の10セクターのうち9セクターが上昇。素材株は1年ぶりの高水準となった。航空株や鉄道株が資本財・サービス株指数を最高値に押し上げた。一方、先週に最高値を付けた公益事業株は過去4日で3度目の下げ。

原題:U.S. Stocks Rise to Fresh Highs Amid Earnings, Stimulus Optimism(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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