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LINE日米上場、初値で時価総額1兆円超-アジアで成長目指す

更新日時
  • 調達資金をスマートポータル、人工知能などに投入-出沢社長
  • 初値は4900円、終値は公開価格比32%高の4345円

無料通信アプリを運営するLINE(ライン)は15日、東京証券取引所1部に上場した。初値をベースとした時価総額は1兆円を超え、IT企業としては今年の世界最大の新規株式公開(IPO)となった。
  
  初値は公開価格(3300円)を48%上回る4900円。その後5000円まで買われ、終値は同比32%高の4345円だった。14日に上場したニューヨーク証券取引所では、初値が公開価格(32.84ドル)を28%上回る42.00ドルとなり、41.58ドルで取引を終えた。

Line Jumps In Debut of 2016’s Biggest Technology IPO

ライン株の初値

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  上場で調達した資金1155億円は海外展開や技術開発など成長戦略投資に充てる。ラインは韓国のポータルサイト運営会社、ネイバーの子会社で、2000年にゲーム会社として設立された。

  15日午後に記者会見した出沢剛社長は、スマホ用メッセンジャーアプリの世界の陣取り合戦はほぼ終わったとの認識を示した上で、今後は同社にとっての主要市場である日本、台湾、タイ、インドネシアの4カ国で成長を目指すと述べた。調達資金はインドネシアでのユーザー増、スマートポータル完成、人工知能技術の開発などに投入する方針という。

4カ国に集中

  出沢社長は会見後に行ったブルームバーグとのインタビューでは「4カ国に徹底的にフォーカスしていく」と述べた。「グローバルの成功というのは、欧米で成功することではなく、アジアも非常に大きな市場があり、経済成長もある」とした。

  調査会社アップアニーの日本・韓国の担当ディレクター、滝沢琢人氏は国内でのラインの普及について「今のところ、ネガティブな要素はみられない」と述べた。調達した資金については、ユーザーや技術の獲得、競争上の脅威の排除という狙いから、今後、人気アプリの買収に使われる可能性があると指摘した。

  3月末の月間利用者数2億1800万人のうち、1億5200万人が上位4カ国の日本、台湾、タイ、インドネシアのユーザーで、日本は6070万人だった。大市場の米国では普及に苦戦しており、中国本土では14年から使用できない状態が続く。

  15年12月期の売上高は前の期比40%増の1206億7000万円となったが、純損益は75億8200万円の赤字と、前の期の黒字から赤字に転落した。売上高のうちゲームなどコンテンツ事業が41%と最も大きく、スタンプなどのコミュニケーション事業が24%、広告は30%を占めた。

(第5段落に出沢社長のインタビューでの発言を加えました.)
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