米石油業界、株式発行による資金調達を拡大-原油下落3年目に入る中

  • 石油生産会社、年初以降に過去最高の計160億ドルを株式発行で調達
  • 今年は株式発行による調達が社債発行による額を上回っている

米国の石油・ガス生産会社は株式を過去最速のペースで発行している。社債市場を中心に資金調達してきた過去数年間の状況からは大きな方向転換となる。

  この変化の背景には主に二つの理由がある。まず、業界低迷で借り入れがより厳しくなり、コストも増加したこと。二つ目は、原油価格下落が3年目に入る中、株式発行による資金調達が企業のバランスシート強化につながり得るということだ。

  ウンダーリッチ・セキュリティーズ(ヒューストン)のアナリスト、ジェーソン・ワングラー氏は「昨年は生き残ることが課題だった。昨年を乗り切ったなら、今年は将来に備えられそうだ」と指摘する。

  ブルームバーグが集計したデータによれば、米国のエネルギー生産会社が年初以降に株式発行で調達した資金は計160億ドル(約1兆7000億円)と、同業界が調達した総額290億ドルの半分を超える。株式発行による調達は過去5年間、資金調達全体の25%以下にとどまっていた。

  社債市場から株式発行へのシフトにより、二つの方法で企業のバランスシートが磨かれる可能性がある。まず、単純に債務を返済し借り換えができる。次に、資産とキャッシュフロー拡大に向けて埋蔵されている石油・ガスを購入する。これは、債務がさほど厄介なものでないように見せることにつながる。米国のエネルギー生産会社は両方の方法を利用している。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、スペンサー・カッター氏は「各社は原油価格が60ドルか70ドルに再び上昇するまで生き残ろうと努めている。それには1、2年かかるのかもしれないが、誰にも分からない」と述べた。

原題:Oil Patch Buying Time With Stock Sales as Bust Enters Third Year(抜粋)

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