住友生命:米国債は「買えない」、米事業債やモーゲージ債に投資

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住友生命保険は、新規資金の振り向け先の中心としているヘッジ付き外国債券で、米国債に代わり、米事業債やモーゲージ債に投資している。国内短期金利がマイナス圏に沈み日米の短期金利差で決まるヘッジコストが上昇しているのに加え、米国債自体の利回りも低下しており、投資妙味がなくなっているためだ。

  資金債券運用部の高橋良通外国債券運用室長は、12日のインタビューで「米国債自体は買えない」と話した。現在、米10年債の利回り1.47%に対し1年間のヘッジコストは1.38%で、「スプレッド(金利上乗せ幅)の乗っているものでないとコストに見合わない」と述べ、米国の事業債とモーゲージ債に投資しているという。

住友生命

Photographer: Haruyoshi Yamaguchi/Bloomberg News

  もっとも米国債については、デュレーション(年限)の長期化も検討している。同氏は米国の利上げ時期は、早くても今年12月と予想。その後は、新興国への影響などを考慮する米連邦準備制度理事会(FRB)の慎重姿勢は続くとして、連続的な利上げは想定しておらず、「年1回のペースがせいぜい」とみている。日欧の金融緩和の継続で米国債への資金流入は続き、長期、超長期を含めて「金利はなかなか上がりづらい」という。

  引き続き追加緩和が見込まれているユーロについては「弱気」で、英国の債券はヘッジを付けると利回りが取れず追加投資の考えはないという。昨年度は、外債の投資対象国としてメキシコとニュージーランドが新たに加わっていた。

ビル・グロース氏

  住友生命は4月時点では米長期金利は1.40%-2.60%、ドル・円相場は1ドル=100円ー125円を想定していた。今後6カ月間の米長期金利見通しは現時点で1.2ー1.7%とみている。

  ジャナス・キャピタル・グループのビル・グロース氏は6日、利回りが過去最低水準にあるソブリン債について「私の好みではない」と述べた。利回りの小幅上昇が相場の大幅下落をもたらす可能性があり、低利回りは債券が特に脆弱(ぜいじゃく)であることを意味するとし、「あまりにも危険だ」とコメントしている。

  一方、住友生命は、オープン外債について機動的にエクスポージャーを増減し、現在はオプションを利用して円高リスクが高まっている部分をヘッジしている。11月の米大統領選までは、中国などの新興国経済の状況やイタリアの銀行の不良債権問題次第では、リスク回避的に円が買われる局面も予想。「円高のところであれば、ドルの下値が固まったのを判断すれば買ってきてもいい」との考えだ。今後3カ月の予想レンジは1ドル=98円-108円。

(第5、6段落を加えました。.)
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