大津地裁が高浜原発3、4号機の運転再び認めず-関西電は抗告へ

大津地方裁判所(山本善彦裁判長)は12日、高浜原子力発電所3、4号機の運転差し止めを命じる同地裁の仮処分決定に対して異議を申し立てていた関西電力の主張を退け、再び両基の運転を認めない決定を下した。同社はこの決定を不服として、大阪高等裁判所に抗告する構え。

  地裁の決定を受けて関西電はウェブサイト上で「当社の主張を理解いただけず、誠に遺憾。到底承服できるものではない」とのコメントを公表し、大阪高等裁判所に抗告と、運転停止命令の執行停止の申し立てを行う方針を示した。

  福井原発訴訟(滋賀)を支える会のウェブサイト上に掲示された大津地裁の決定文によると、同地裁は、高浜原発3、4号機が新規制基準の下で原子力規制委員会の審査に合格したとしても「それ自体によって安全性が確保されたとみることはできない」と、運転を差し止める3月の仮処分決定時の主張を繰り返し、この仮処分決定を認めるとした。

  3月9日の大津地裁の運転停止の仮処分決定時、同3号機は稼働中だった。関西電は運転中の原発として初めて裁判所の決定に従い3月10日に運転を停止した。同社は裁判所の決定を不服とし、仮処分の執行停止と異議を申立てた。地裁は6月に執行停止の申立てを却下していた。

  JPモルガン証券の西山雄二アナリストは今回の決定について、 前回と同じ裁判長が担当したことから「ノーサプライズ」とし、関西電の株価にも3月の仮処分決定時ほどの大きなインパクトはないとの見方を示した。また再稼働できないため電気料金値下げの原資が確保できず、自由化された電力小売り分野での競争力にはマイナスに作用するとの考えを示した。

  関西電原子力法務グループの大西健太郎マネジャーは3月の仮処分決定時に、高浜原発3、4号機の停止は毎月100億円程度の収益悪化要因になるとの見通しを示していた。

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