「日銀を信頼」はリーマン以来の低さ、物価予想も低下-生活意識調査

  • 1年後の物価上昇率は2%、量的・質的緩和前の12年12月来の低水準
  • 「日銀は私たちの生活に役立っている」は08年9月以来の低水準に

日本銀行が家計を対象に行っている調査で、1年後の物価上昇率の予想が量的・質的金融緩和導入以前の水準に低下するとともに、「日銀が生活に役立っている」「日銀を信頼している」との回答がリーマンショック前後に記録した水準まで低下したことが分かった。

  四半期に一度の「生活意識に関するアンケート調査」(6月調査)によると、1年後の物価上昇率は2.0%上昇(中央値)と前回3月調査(3.0%上昇)から低下し、2012年12月以来の低い水準となった。1年後の物価が「上がる」との回答も全体の72.4%と前回3月調査(75.7%)から低下。黒田東彦総裁の異次元緩和が始まる前の12年12月調査以来の低さとなった。

  半年ごとに調査している日銀に対する評価では、「日銀が私たちの生活に役立っている」との回答が41.4%と2008年9月以来の低水準となり、「役立っていない」との回答が13.3%と08年9月以来の高水準となった。「日銀を信頼している」との回答も40.4%と09年6月以来の低水準となり、「信頼していない」との回答は10.8%と08年9月以来の高水準となった。

  日銀は今年1月、日本で初となるマイナス金利導入を決定。数日間は為替は円安となり、株価は上昇したが、世界経済の不透明感などを背景にその後は円高、株安に転じた。中曽宏副総裁は6月9日の講演で、マイナス金利政策について、金融資産の大半を預貯金で保有する年金生活者や高齢者には「申し訳ない」と述べる一方で、必要なら量、質、金利の3次元で追加緩和を講じる姿勢を示した。

景況感も3期連続の悪化

  生活意識アンケート調査では、現在と1年前を比べた「現在の景況感DI」はマイナス27.3と4.8ポイント悪化した。悪化は15年12月調査以来3期連続。1年後の景気を現在と比べ、「良くなる」と回答した比率から「悪くなる」と回答した比率を差し引いた「1年後の景況感DI」はマイナス30.7と前回(マイナス30.9)からほぼ横ばいだった。

  同調査は5月12日-6月7日に全国の20歳以上の個人4000人を対象に行った。有効回答率56.6%。

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