ベイルインの不安、法廷外の債務再編でイタリアに行動求める-IMF

  • IMFはイタリアの銀行の不良債権水準が「非常に高い」と指摘
  • 金融業界の改革が金融の安定を定着させる意味で極めて重要とIMF

国際通貨基金(IMF)は、イタリアでは「非常に高い」不良債権の水準と司法手続きの遅れが銀行のバランスシートに過度の緊張を与えていると指摘し、一般投資家に損失を負担させるベイルインをめぐる不安に対応するようイタリア当局に行動を求めた。

  IMFは対イタリア審査終了後に発表した声明で、金融業界の改革が「金融の安定を定着させ、景気回復を後押しする意味で極めて重要」との認識を示し、不良債権が融資全体に占める割合は18%前後で安定しつつあるようだと分析した。

  さらに「一般投資家が関与するベイルインをめぐる不安に適切に対処する必要がある」とした上で、法廷外での債務再編メカニズムのより集中的な利用を含む措置を導入するよう提言した。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、イタリアの銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナなどへの資本注入をめぐる同国と欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会との交渉は、公的基金を利用する際の債権者の損失負担をめぐり話し合いが難航している。今年から完全実施されたEUのベイルイン規則の下では、経営が行き詰まった金融機関を救済する際、債券保有者と株主に損失吸収のための負担が求められる。

  協議の非公開を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、EUの銀行破綻処理ルールは、ストレステスト(健全性審査)で資本不足が明らかになった場合、各国政府が金融機関に資金を投入することを認めており、イタリアはこの規則に基づく予防的な資本注入を支持しているという。

  IMFはイタリアの景気回復が「緩慢なものとなり、リスクにさらされる可能性が高い」との見解を明らかにし、成長率は今年が1.1 %、来年は1.3%に達すると予測した。

原題:IMF Urges Action on Italy’s Retail Investors’ Bank Bail-In(抜粋)

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