ホンダ、重希土類使わないHVモーター開発-新型フリードに搭載

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ホンダは重希土類を使わず、ハイブリッド車(HV)など電動車のモーターを生産できる技術を開発した。レアアース(希土類)は排ガス浄化触媒や、HVなどの駆動モーターの磁石などに欠かせなかったが、中国に偏在していることから安定調達が課題だった。

  12日の発表資料によると、大同特殊鋼が開発した重希土類を使わない磁石を、ホンダがHVなど電動車の駆動モーターに採用した。今秋発売予定の新型ミニバン「フリード」から搭載を始める。

  ホンダ技術開発室の貝原正明主任は、耐熱性が要求されるHV駆動モーターに重希土を含まない磁石を採用したのはホンダが世界で初めてであり、今後の新型車に順次適用していくと述べた。車種にもよるが1台当たり80-90グラムの重希土類が含まれ、この削減は特に希土類が高騰したときに大きなインパクトを持つとしている。これまでも希土類を使わない磁石は開発されていたが、高温環境下の使用に耐え得るレベルではなかったという。

  大同特殊鋼・特殊鋼ソリューション部の服部篤次長は、HVなど電動車比率が拡大する中、中国の政策が不透明であることから希土類の使用量低減が大きな課題だったと述べた。

  レアアースをめぐっては、1980年代から総産出量の約9割を占めていた中国が、2010年に輸出量を大幅に制限すると発表。尖閣諸島問題などで日中関係が悪化した10年9月には、日本向け輸出の3割を扱う中国稀土(チャイナ・レアアース・ホー ルディングス)が、中国商務省の地方支部が免許発行を停止し たとして、対日輸出を停止した。

  レアアースの安定調達が課題となる中、自動車各社は使用済み車両からのリサイクルに取り組み始めたほか、トヨタ自動車はレアアースについて検討するタスクフォースを社内に設置するなど対応を進めた。ネオジムやジスプロシウムなどのレアアースは、トヨタの「プリウス」などHVに幅広く使われている。自動車以外では携帯電話にも使用されている。

  日本政府は10年9月、中国による事実上のレアアース輸出禁止措置が日本経済に悪影響を及ぼす可能性があるとの見方を示していたが、豪州の探鉱・生産会社ライナスが日本企業にレアアースを供給することで合意するなど徐々に中国からの輸出依存度を低下させていた。

(発表説明のコメントや情報を追加.)
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