米企業の四半期利益は再び減少の公算-落ち込みは浅く下期には回復へ

  • S&P500種構成企業の利益、1936年以来最長の減少局面に並ぶ公算
  • ピークからの落ち込み、リセッション平均には遠く及ばず

米企業利益の後退は7年に及ぶ米国株強気相場の足かせとなっており、どう見ても長期にわたっている。しかし、後退の度合いはというと、歴史的にも投資家にも印象に残らないほどだ。

  S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスとブルームバーグの集計データによると、S&P500種株価指数の構成企業の四半期利益は再び減少が予想されており、過去最長の利益減少局面に並ぶ見込み。ただ、純利益は2014年のピークから18%減少したものの、落ち込みは過去3回の半分足らずで、1936年以降の後退期の平均である28%に比べると大したものではない。

  S&P500種株価指数が伸び悩む理由は利益成長の欠如で説明される一方、相場の回復力を理解する上では利益落ち込みの浅さが鍵だ。過去10カ月で10%の調整を2回経験したS&P500種は英国の欧州連合(EU)離脱選択を受けた6月24日と27日の急落後、2週連続で上昇し、8日は過去最高値に1ポイント未満で終了した。

  アドバイザーズ・アセット・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、マット・ロイド氏は「リセッション(景気後退)はそれ自体で人々を怖がらせるが、落ち込みの浅さが示すのは、レバレッジによるリセッションではなく、リーマンショック時のような国際的影響はない点だ」と指摘。「利益の後退と呼んでもいいが、経済的なリセッションの可能性は低いことを理解する必要はある」と述べた。

  一般会計原則(GAAP)で計算した利益を基にすると、S&P500種構成企業の利益成長率は6四半期連続でマイナスとなっており、1936年以降では2007-09年のリセッション期の7四半期連続マイナスに次ぐ長期低迷。

  アナリストの間では、S&P500種構成企業の4-6月期利益は一部項目を除いたベースで5.7%減と予想されている。1-3月期は6.7%減だった。ただ、年後半には利益拡大が見込まれており、来年の1株利益は14%増の133ドルとなる見通し。この水準が達成されれば、14年に付けた通期で過去最高の119ドルを上回ることになる。

  ウィルミントン・トラストの株式調査責任者、アンドルー・ホプキンス氏は「利益の好転が実現するのを待ちながらどうにか乗り切っている。うまくいけば年末に向けてそうした状況を目にするだろう」と語った。

原題:Weakling Earnings Recession Is Why Nobody Pulled Cord on S&P 500(抜粋)

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