ロンドンからバンカーたちがやってくる、大陸欧州がオフィス準備

サービス付きオフィス賃貸で世界最大手のリージャスはフランクフルトで拡大を急いでいる。ロンドンから拠点や人を移そうとする金融機関からの問い合わせ急増を見込むからだ。アムステルダムではオフィス需要が既に増え始めている。

  「銀行に一時的なオフィススペースを提供する大きな機会がある」とリージャスのドイツ事業開発責任者、ダニエル・グリム氏が述べた。英国が欧州連合(EU)離脱を決める前から拡大を計画していたが、「今は時間との闘いだ」と話した。

  英EU離脱決定を受けてパリやアムステルダム、ダブリンも銀行をロンドンから引き寄せようと競い合っている。リージャスなど賃貸業者は需要増を見込んで準備。賃貸料も物件価格も上昇すると期待している。

  EU離脱で英国の金融サービス関連では最大で10万人分の雇用が2020年までに失われる恐れがあるとプライスウォーターハウスクーパースは試算。金融機関が決済やデリバティブ(金融派生商品)取引の業務をEU内に移し、この雇用が大陸欧州に移動する場合、100万平方メートルのオフィススペース需要が生じる可能性があるとキャピタル・エコノミクスは見積もった。

  大陸のオフィスの空室率は金融危機以降高止まりしている。サビルズのデータによればアムステルダムで13%、ダブリンで9%。これに対してロンドンの金融街シティーは約4%、香港は2.2%だという。

  フランクフルトの空室率は約9%で120万平方メートルの空きがある。コンサルタント会社ブルビーンゲザによれば、今後3年でさらに45万平方メートル分のオフィスが建設される見込み。

  ジョーンズラングラサール(JLL)のフランクフルトのオフィス賃貸責任者、クリスチャン・ランファー氏は「概算で70万人というロンドンのバンカーの5%でもここにやってくればインパクトは大きい」と話している。

原題:Brexit Turmoil Seen Spurring Race for Office Space in Europe (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE