ECBコンスタンシオ副総裁:不良債権問題で政府の役割検討を

  • 小規模な公的支援を熟慮する価値はある
  • EUの支援がなければ監督者は不良債権償却に期限設定へ

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は7日、政策当局が金融の安定性を改善させるため、危機時に不良債権で苦しむ銀行への「小規模な公的支援」を認めることを検討すべきだとの見解を示した。

  コンスタンシオ副総裁はマドリードでの講演で、「英国の欧州連合(EU)離脱で新たな株価下落に見舞われた現状では、一部銀行セクターの安定性を大幅改善するため、小規模な公的支援で多少の市場の失敗を相殺することを熟慮する価値がある」と指摘。「このアプローチがなければ、利用可能な解決策は監督者が不良債権の償却に期限を設定することしかないだろう。現実的には合理的水準に達するのに数年を要する」との見解を示した。

  モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナなどイタリアの銀行の予防的資本増強を目指すイタリア政府の計画をめぐり、同国とEUの行政執行機関である欧州委員会の協議は難航している。公的支援の禁止と劣後債保有者に損失負担を強いるベイルインを規定したEUルールがあるため、不良債権処理を監督当局から迫られている金融機関への新規の資本注入は難しい。

  コンスタンシオ副総裁はイタリアの銀行セクターの苦境についての質問に対し、イタリアの不良債権は欧州で屈指の高い水準にあることは周知のことだと指摘。「欧州を覆う危機後の多額の不良債権を処理するには、全ての関係者間の協調を伴う包括的戦略が必要だ」と述べた。

  同副総裁はさらに、全てのEU諸国が銀行再建・破綻処理指令(BRRD)を適用する必要性にも言及し、「いかなる解決もBRRDの条件の範囲内で見いだされねばならない」と述べた。

原題:Constancio Sees State Role to Tackle Bad-Loan Quandary (1)(抜粋)

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