7月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル指数は1週間ぶり高水準近辺、雇用統計待ち

7日のニューヨーク外国為替市場ではドルがしっかり。ドル指数は 約1週間ぶりの高値近辺を維持した。8日発表の米雇用統計は年内の利 上げの有無を判断する上で手掛かりとなる可能性がある。

ドルは主要通貨の大半に対して上げた。前日に公表された6月の米 連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では一部の当局者が5月の雇用 減速について、景気が勢いを失いつつある兆候かもしれないと懸念を示 したことが明らかになった。金利先物市場が示唆する年内の利上げ確率 は13%。欧州連合(EU)離脱を選択した英国民投票後の景気見通しと 金融安定をめぐる懸念を背景に利上げ観測が後退した。

トロント・ドミニオン銀行のシニア為替ストラテジスト、メイゼ ン・アイサ氏は「雇用統計が非常に弱かった5月からかなりの回復を遂 げたとしても、ドル買いが膨らむとは考えづらい。英国のEU離脱の影 響がもう少しはっきりするまで、経済指標に対する市場の反応はやや鈍 くなるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は0.1%上昇。前日には6月28日以来の高値水準を付けた。円は対 ドルで0.5%高の1ドル=100円77銭。ユーロはドルに対して0.3%安い 1ユーロ=1.1063ドル。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、6月の非農 業部門雇用者数は18万人増と予想されている。5月は2010年以来の小幅 な伸びだった。給与明細書作成代行会社ADPリサーチ・インスティテ ュートがこの日発表した6月の米民間雇用者数は17万2000人増加した。 先週の米新規失業保険申請件数は市場予想に反して減少。4月半ば以来 の低水準となった。

三菱東京UFJ銀行の外為ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「英国民投票を受け不透明感が高まっているため、 市場参加者は米経済が底堅いことを示す一段と強い証拠を求めている。 非農業部門雇用者数が予想を上回ったとしても、今のところドルの上値 余地は限定的だろう。市場は年内の利上げを予想していない」と語っ た。

原題:Dollar Near One-Week High Before June Jobs Data Watched by Fed(抜粋)

◎米国株:下落、原油安でエネルギー株に売り-雇用統計に注目

7日の米国株は下落。ニューヨーク原油先物が値下がりし、エネル ギー銘柄が売られた。今週の雇用統計発表を控えて、投資家は引き続き 慎重に動向を見極めようとしている。世界成長の先行きが不透明な中 で、米労働市場が勢いを持続できるかどうか注目される。

ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)先物は先週の在庫減少が予想より小幅だったことか ら、下げに転じた。石油のシェブロンは1.5%下落した。電気通信サー ビスや公益事業株も安い。

S&P500種株価指数は0.1%下げて2097.90。ダウ工業株30種平均 は22.74ドル(0.1%)安の17895.88ドル。ナスダック総合指数は0.4% 上昇した。インテルやアップル、コストコ・ホールセールが上昇した。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト兼ポートフォリオマ ネジャー、ケビン・キャロン氏は「市場は変動しやすいが、これは英国 の欧州連合(EU)離脱選択による影響が尾を引いているもので、市場 参加者は新たな均衡点を探ろうとしている。まだ均衡点は見つかってい ない」と述べ、「株式相場は割安ではなく、債券相場も当然、割安では ない。世界的に見ると景気は低迷している」と続けた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によれば、6月は18万 人の雇用増が見込まれている。給与明細書作成代行会社ADPリサー チ・インスティテュートの発表によると、6月の米民間部門の雇用者数 は17万2000人増加した。米週間新規失業保険申請件数は前週比で減少 し、4月半ば以来の低水準となった。

トレーダーの予想によれば、今月の連邦公開市場委員会 (FOMC)で利上げが決定される可能性はほぼゼロとなっている。1 カ月前は55%だった。

S&P500種セクター別10指数は5指数が下落。公益事業は1.8%下 げた。電気通信サービスは1.6%安。エネルギーは1.1%安。

ヘルスケア関連株も安い。医療保険会社ヒューマナは9.6%安。同 業者のエトナは米司法省の上級幹部と会合する準備を進めていると、事 情に詳しい複数の関係者が明らかにした。同社は370億ドルで同業ヒュ ーマナを買収する計画をめぐり、反トラスト(独占禁止法)当局の承認 獲得を目指している。

一方、半導体銘柄は上昇。マイクロン・テクノロジーは4.1%高、 スカイワークス・ソリューションズは2.9%値上がりした。

原題:U.S. Stocks Slip With Oil While Investors Look Toward Jobs Data(抜粋)

◎米国債:下落、指標が労働市場の底堅さ示唆-6月の雇用統計控え

7日の米国債相場は下落。10年債は5営業日ぶりに反落した。8日 発表される6月の雇用統計を前に、別の雇用関連指標で労働市場の底堅 さが示唆されたことが背景。

先週の新規失業保険申請件数は4月以来の水準に減少、また民間部 門の雇用者数は市場予想を上回る伸びとなった。5年債と30年債の利回 り差(イールドカーブ)は縮小し、2015年4月以降で最も平坦となっ た。5月の雇用統計では、雇用者の伸びが約6年で最低となった。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「今週疑問となるのは、雇用情勢がいったん マイナス方向に傾いた後で、今月やや巻き戻された場合、それが金融当 局に何を意味するのかということだ」と指摘。「国外情勢を踏まえて何 か違うことができるだろうか。ほとんどの人は、できないと答えるだろ う」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.39%。同年債(表面利率1.625%、2026年5月償 還)価格は102 6/32。利回りは前日、終値ベースで過去最低の1.37%を 記録していた。

5年債と30年債の利回り格差は117bpに縮小した。

給与明細書作成代行会社ADPリサーチ・インスティテュートによ れば、6月の米民間部門の雇用者数は17万2000人増加と、伸びは市場予 想(16万人増)を上回った。また米労働省の発表によると、2日までの 週間新規失業保険申請件数は25万4000件に減少。ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想の中央値は26万9000件だった。

エコノミスト調査によれば、6月の雇用統計では非農業部門雇用者 数は18万人増と見込まれている。5月は3万8000人増と、2010年9月以 来の低い伸びだった。

金利先物市場に織り込まれる年内の利上げ確率は約12%。5月の雇 用統計が発表される前日の6月2日時点では76%だった。

原題:Treasuries Fall Before Jobs Data on Signs of Labor-Market Health(抜粋)

◎NY金:4営業日ぶり下落、雇用関連指標を受け逃避需要が減退

7日のニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに下落。米労働市場 に回復力があることが統計で示唆されたことから、逃避先としての金の 買いが減退した。

RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョー ジ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は「鍵となる失業保険統計やADP民 間雇用者の数字が米国はなお前進していることを示唆したため、金は小 休止している」とし、これらはこの先の利上げをめぐる決定において米 金融当局をいくらか支援する可能性があると電子メールで指摘。「商い はやや多い。週末を控えた手仕舞いの動きで若干下落する可能性があ る」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日 比0.4%安の1オンス=1362.10ドルで終了。過去3営業日には3.5%上 昇していた。

原題:Gold Sags First Time in Four Days as Jobs Data Cuts Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:急反落、2カ月ぶり安値-在庫減が予想より小幅で

7日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が急反落。先週の在庫減少が予想より小 幅だったことから、ほぼ2カ月ぶりの安値に沈んだ。6月安値の1バレ ル=45.83ドルを割り込むと、売りが加速した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「昨日 の米石油協会(API)統計で在庫減少への期待が高まっていたが、米 エネルギー情報局(EIA)統計がその通りとならなかったことを受け て相場は下げ始めた」と解説。「46ドル近辺の主要支持線を割り込む と、下げ足を速めた。次の下値目標圏は43ドルだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日 比2.29ドル(4.83%)安い1バレル=45.14ドルで終了。終値ベースで 5月10日以来の安値。EIAの統計発表前は一時、1.7%高まで上昇し ていた。ロンドンICEのブレント9月限は2.40ドル(4.9%)下げ て46.40ドル。

原題:Crude Tumbles to Two-Month Low as U.S. Supply Drop Disappoints(抜粋)

◎欧州株:ストックス600指数、4日ぶり反発-広範な銘柄が買われる

7日の欧州株式相場は反発。指標のストックス欧州600指数は前日 まで3週間ぶりの3営業日続落となっていた。

ストックス600指数は前日比1.1%高の322.12で終了。業種別指数は 全てが値上がり。英国の欧州連合(EU)離脱選択で最も売りを浴びて いた旅行関連銘柄と金融サービス銘柄の上昇率が最も大きく、2011年以 来の安値に沈んでいた銀行株指数も上昇に転じた。

6日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で米金融当局 者が近い将来の利上げの必要性について確信を失いつつあることが明ら かになり、中央銀行が市場を引き続き支えるとの楽観が広がった。それ までは英国の欧州連合(EU)離脱選択に伴う懸念に加え、イタリア銀 行業界と景気に対する不安が再燃し、相場を圧迫していた。

サクソバンク(デンマーク)のプライベートバンク部門で最高投資 責任者(CIO)を務めるタイス・クヌートセン氏は「最近の市場は上 下どちらにも大きく揺れ動く」とし、「相場上昇には何らかの要因が必 要だ。政策担当者に最も求められるのは、欧州の銀行への対策と、英国 の状況に取り組みを開始する兆候だ。今年下半期についてはより楽観し ているが、ヘッジもしている。他の投資家同様、金も購入している」と 語った。

英FTSE100指数は1.1%上昇し、過去8営業日で6回目の値上が りとなった。国民投票の結果に伴うポンド安を背景に、輸出銘柄が買わ れている。

原題:European Equities Rise First Time in Four Days in Broad Rebound(抜粋)

◎欧州債:スペイン債と独債のスプレッド縮小-HSBCはECB期待

7日の欧州債市場では、スペイン国債のドイツ国債に対する利回り 上乗せ幅(スプレッド)が縮小している。欧州中央銀行(ECB)の資 産購入プログラムがスペインとイタリアの国債上昇への追い風になる と、HSBCホールディングスはみている。

ECBは来年3月まで800億ユーロ相当の証券購入を堅持する方針 を示している。イタリアの銀行株への売り浴びせで欧州株が2011年安値 に向かいつつある中でも、ECBの措置が国債に恩恵をもたらしてい る。英国の欧州連合(EU)離脱選択の影響が一時的だったことから、 スペイン10年債のドイツ国債に対するスプレッドはピークだった6月23 日から0.5ポイント余り縮小した。

HSBCの金利ストラテジスト、クリス・アットフィールド氏は顧 客向けリポートで、英EU離脱に対する「当初の反応が続かなかったと いう事実は、悪影響が直接伝播する経路が少ないことと相まって、市場 が引き続きECBに信頼を寄せている証拠だ」と指摘した。

ロンドン時間午後4時21分現在、スペイン10年債利回りは前日比2 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.20%。1日には過 去最低となる1.047%を付けた。同国債(表面利率1.95%、2026年4月 償還)価格はこの日、0.165下げ106.985。同年限のイタリア国債利回り は1bp上昇し1.25%。

フランスやオランダ、ドイツの10年債利回りが過去最低付近にある ことも、域内で大きな債務と赤字を抱える諸国の国債を魅力的にしてい る。ドイツ国債の半分以上の銘柄はマイナス0.4%の中銀預金金利を下 回っていることから、ECB購入プログラムの対象外となっている。

原題:ECB Stimulus Keeps HSBC Upbeat on Spanish Bonds After Brexit(抜粋)

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