幅利かす年長者、「あまりに壮大な」世代間アンバランス-選挙と予算

  • 18~19歳の有権者、初の国政選挙で投票へ-参院選10日に迫る
  • シニア重視に長期ビジョンはあるか、未来のために予算を-熊野氏

何かにつけ年齢がモノを言う日本社会。中でも選挙はそれが顕著だ。

  総務省のデータによると、投票率は年齢が高いほど上がる傾向が鮮明になっている。高齢化が急速に進み、有権者数も年長者が多いため、選挙結果に対しより大きな影響力を持つことになる。そうした中で迎える10日の参院選は、18、19歳の有権者が投票権を持つ初の国政選挙になる。

  第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「形式として若い人の意見を国政に反映させなければいけない」としながらも、若い世代は現実には自分の1票が世の中を変えるとは思っていないし、「あまりに壮大な世代間アンバランス」の中であきらめる面もあると指摘する。

  政府予算を見ても高齢者への配分は手厚い。財務省によると、2016年度予算の「少子化対策費」は約2兆円で、社会保障費全体に占める割合は6.3%にとどまる。同省主計局によると、「少子化対策費」は2016年度予算から取り入れた区分で、比較対象とした2015年度分以外に過去にさかのぼったデータは作成していないという。

  熊野氏は、政府の予算は「テーマ」ではなく「役所」に付くと述べ、少子化対策もこれまで「横断的なテーマで各省庁にたこ足化していた」ことから、予算の全体像や効果の実績を把握し続けるのは難しいと指摘する。

  年長者が選挙に影響力を持つ中、政党が全体に訴えかける政策はどうしてもシニア重視になりがちだ。その場合、長期的な視点がおざなりになる面もあると熊野氏は言う。「子どものためにお金を使うのは1億2000万人の未来のためにも必要」と語った。

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