ロンドン不動産価格の下落、アジアの投資家も打撃受ける恐れ

  • HKMAや大連万達などアジアの投資家がロンドン不動産事業に関与
  • 復星集団やシティ・デベロップメンツは買いの好機の可能性を指摘

香港金融管理局(HKMA)から中国最大の不動産開発業者に至るまでアジアの投資家はこれまで、ロンドンの不動産市場の流れに大きく便乗してきた。

  英国が欧州連合(EU)離脱を決めたことで不動産市場の見通しが不透明になったため、投資家は換金を急いでおり、資産運用会社は不動産ファンドの解約凍結に動いている。ブラックロックは英国民投票後、供給過剰のロンドン中心部が先導役となって商業用不動産価格が向こう1年で10%程度下落する恐れがあると予想した。

  ジョーンズ・ラング・ラサールによると、1-3月(第1四半期)の英国での直接不動産投資(107億ポンド=約1兆4000億円)のうちアジアの投資家は12%を占めた。英国は数十年にわたって世界の5大不動産投資先の1つで、特にシンガポールや中国、香港から買い手を集めていた。

  ロンドンのナインエルム地区で住宅開発を手掛ける中国の不動産会社、大連万達商業地産の株価は6月23日の英国民投票以降、香港市場で株価が7.2%下落している。

  イーストゲート・アジアのマネジングディレクター、リード・マッケイ氏(シンガポール在勤)は、「信頼の危機だ。未決の取引に極めて大きな影響を与えるだろう」と指摘。未決定の取引は「事実上棚上げ状態だ。取引が減ることになろう」と語った。

  一方で、英国のEU離脱を好機と見る開発業者もいる。中国の資産家で複合企業の復星集団の郭広昌会長は、欧州での開発機会に一段と目を向けており、今不安定な状況にある英国を特に注目していると語った。シンガポールのシティ・デベロップメンツもロンドン不動産市場で掘り出し物を探しており、格安物件をつかみにいく用意があると、クウェク・レンベン会長は述べた。

原題:Asia Investors Are At Risk From Slide in London Property Prices(抜粋)

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