イエレン氏ら時代遅れの偶像崇拝-モノポリーに学べとグロース氏

更新日時
  • セントラルバンカーは時代遅れのモデルを信じているとグロース氏
  • アンコンストレインド・ボンド・ファンドのリターンはプラス3.3%

債券王として知られる資産家のビル・グロース氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長に対し、ボードゲームのモノポリーから教訓を得るべきだというメッセージを送りたいと考えている。

  グロース氏は米ジャナス・キャピタル・グループの最新見通しの中で、プレーヤーが「Go」のスクエア(マス)を通過するたびに200ドルを受け取るモノポリーのルールに言及。これは実体経済における信用創造を意味し、ゲームでは最初こそ拡大を保証するが、額が一定で増えないため最終的にはプレーヤーの停滞や破産につながるとの見方を示した。

  グロース氏はジャナスのウェブサイトに6日掲載された見通しの中で、「FRBの理事や地区連銀総裁らがモノポリーをもう少し理解し、フィリップス曲線やテイラー・ルールといった時代遅れのモデルを逆にあまり理解していなければ、米国経済と将来の見通しはわずかに良くなるかもしれない」と述べ、「現代の金融システムの機能的モデルとしてのモノポリーの正当性を彼らは信じていない。むしろフィリップス曲線やテイラー・ルールという偶像を崇拝し、われわれが『完全雇用』に近づく状況で将来のインフレに警告を発している」と主張した。

ビル・グロース氏

Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg

  同氏によれば、米連邦準備制度や他の中央銀行は景気刺激のために政策金利を引き下げたが、商業銀行がリスクテークを望まないか、消費者や企業が借り入れを望まないかいずれの理由にしろ、実体経済の与信拡大ペースの押し上げに至っていない。金利低下は「与信の速度」を上げることで景気拡大の促進に役立つものの、マイナス金利となったことでそれも終わりを迎えつつあるという。

  グロース氏は「われわれの与信ベースの金融システムは失速しつつあり、ゲームがどのように行われているか中銀を含む大部分の市場参加者がほとんど手掛かりを持たない中で、そうした現実がリスク資産に反映されている」と分析。「マネーから得られるリターンについてではなく、マネーのリターン(戻り)そのものを今は心配する必要がある。われわれのモノポリーベースの経済は信用創造を必要としており、それが低いままなら、将来の敗者の数が増えることになろう」とコメントした。

  同氏が運用に携わる「ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンド」の年初から7月1日までのリターンはプラス3.3%と、ブルームバーグがフォローする同種のファンドの73%を上回る運用成績となっている。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)退職後にグロース氏が運用を引き継いだ2014年10月以降のリターンはプラス2.3%。

原題:Gross to Central Banks: Take Lesson in Credit From Monopoly (1)(抜粋)

(グロース氏が運用を引き継いで以降のリターンの数字を追加して更新します.)
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