パスキに5600億円資本注入も-損失負担めぐり欧州委との交渉難航

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  • イタリアはEU規則に基づく予防的な資本注入を目指すと関係者
  • モンテ・パスキに最大50億ユーロの資本注入を行う可能性

イタリアの銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナなどへの資本注入をめぐる同国と欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会との交渉は、公的基金を利用する際の債権者の損失負担をめぐり話し合いが難航している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  協議の非公開を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、EUの銀行破綻処理ルールはストレステスト(健全性審査)で資本不足が明らかになった場合、各国政府が金融機関に資金を投入することを認めており、イタリアはこの規則に基づく予防的な資本注入を支持している。

  関係者の1人によれば、EUのルールは損失が仮定される段階で負担の共有を求めておらず、このシナリオの下では債券保有者が被る損害は皆無もしくはほとんどないはずだとイタリアは主張。関係者によると、ルールの解釈が異なるため同国と欧州委は合意から程遠いが、プランの導入が決まれば、標準モデルとして他の金融機関にも適用される可能性がある。

モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの支店(ミラノ)

Photographer: Alessia Pierdomenico/Bloomberg

  イタリア財務省の報道官はコメントを控えている。欧州委の担当者にもコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。

  関係者によれば、イタリアの銀行が株式または転換社債(CB)を発行し、売れ残った場合に政府が買い取りに応じるプランが検討されている。欧州中央銀行(ECB)はモンテ・パスキに対し、不良債権の圧縮と財務の強化を求めており、関係者の1人の話では、ECBの要求を満たすことで生じる損失に対応するため、イタリアはモンテ・パスキへの最大50億ユーロ(約5600億円)の資本注入を目指している。

  関係者の1人によると、新たなプランは可能な限り早期にスタートさせることが理想だが、EUの銀行ストレステスト(健全性審査)の結果が公表される29日よりも前に合意が成立する可能性は小さいという。

原題:Italy, EU Bank Talks Said Stuck on Sharing Burden With Investors(抜粋)

(ストレステストの結果公表前の合意は難しいとの情報を追加して更新します.)
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