英EU離脱でパニック、さらに4社が不動産投資ファンド解約停止

更新日時
  • ヘンダーソンとコロンビア、カナダ・ライフが解約停止
  • アバディーンは英不動産ファンドの評価を17%下げて解約一時停止

英国の欧州連合(EU)離脱選択を受けて不動産処分を目指す動きが投資家の間で見られる中、さらに資産運用会社4社が6日、不動産ファンドの解約を停止した。

  ヘンダーソン・グローバル・インベスターズとコロンビア・スレッドニードル・インベストメンツ、カナダ・ライフは、合わせて少なくとも57億ポンド(約7450億円)規模の不動産ファンドの解約を停止。アバディーン・ファンド・マネジャーズは不動産ファンドの評価を17%引き下げるとともに、投資家に再検討の時間を与えるため6日正午から24時間は解約請求を停止すると発表した。6月23日の英国民投票でのEU離脱選択以降、不動産ファンドの解約を停止した資産運用会社はこれで7社になった。

  投資会社ティルニー・ベストインベストのマネジングディレクター、ジェーソン・ホランズ氏は「オープンエンド型ファンドの問題は、パニック売りが始まった時は解約を停止する以外に道がないことだ」と指摘、「現時点ではこれは避けられない展開だ」と述べた。

ロンドンで建設中のビル

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  投資家が英不動産ファンドから資金を引き揚げているのは、ロンドンのオフィス価値が英国のEU離脱から3年以内に最大20%下落する恐れがあるとアナリストらが警告していることが背景にある。2007年と08年の金融危機時にも不動産ファンドは解約で同様の打撃を受け、換金停止を強いられており、英国ではピークから40%余り値下がりするという不動産相場の低迷を経験した。

  ヘンダーソンは6日、「流動性に対する異例の圧力」と最近の同種ファンドの解約停止を理由に、39億ポンド規模の英不動産PAIFファンドとフィーダーファンドの解約を一時停止すると発表。コロンビア・スレッドニードルも13億9000万ポンド規模のPAIFファンドとフィーダーファンドの解約を停止した。カナダ・ライフが解約停止したファンドは合計で4億5000万ポンド規模。

  既にM&Gインベストメンツとアビバ・インベスターズ、スタンダード・ライフ・インベスターズが不動産ファンドの解約を停止している。最新データによれば、4日以降にファンドが凍結した資金は少なくとも150億ポンド余りに上る。投資協会によれば英国の不動産ファンドには約245億ポンドが投資されている。

  独立系不動産コンサルタントのジョン・フォーブス氏は、ファンドマネジャーらが採用している「バリュエーションに対する信頼が失われた」と述べ、ファンドは通常の解約請求に応じられるだけの流動性は維持していると指摘した。
  
原題:‘Panic’ Withdrawals Halt Four More U.K. Property Funds (2)(抜粋)

(アバディーンの情報を追加して更新します.)
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