超長期債が下落、フラットニング行き過ぎとの声-2年利回り過去最低

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  • 新発20年債利回り一時0.045%、新発30年債利回り0.07%まで上昇
  • 新発2年債利回りマイナス0.345%と過去最低更新、先物連日最高値

債券市場では超長期債相場が下落。前日に新発20年物国債利回りがマイナスを付けていったん達成感が出て、反動の売りが優勢となった。半面、新発2年債利回りは過去最低水準を更新し、中期ゾーンの堅調推移を反映して先物は連日で最高値を付けた。

  7日の現物債市場で新発20年物の157回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)高い0.035%で始まり、いったん0.045%まで上昇した。新発30年物の51回債利回りは一時3bp高い0.07%に上昇。新発40年物の9回債利回りは2bp高い0.08%で推移した。

  長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、1bp高いマイナス0.265%で開始後、マイナス0.28%に下げている。新発2年物の366回債利回りは0.5bp低いマイナス0.345%と過去最低水準を更新し、新発5年物の128回債利回りは横ばいのマイナス0.36%で推移した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ債券ストラテジストは、「超長期ゾーンの金利低下はいったん一服。日銀次第だが、超長期ゾーンの買い入れを減らしそな雰囲気が漂っている」と指摘。「マイナス金利を深めていくためには日銀の買いが絶対必要だが6、7月と減ってきており、今後も減るのであれば日銀トレードを中心にマイナスを深めていくのはやりにくいかもしれない。そもそも超長期ゾーンの利回りをさらに押し下げることのメリットはあまりない。ここまでのフラットニングは日銀も意図していなかったのではないか」と話した。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「直近では先物と超長期債が逆方向に動くことがある。カーブポジションを両方やっている人がいるのだろう。超長期債は、昨日に20年債利回りがマイナスに突っ込んだので達成感が出ている。来週の30年債入札を控えてさすがにゼロ近辺では難しいといったん小休止でスピード調整となっている」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比11銭安の153円37銭で取引を開始し、153円34銭まで下落した。その後は水準を切り上げ、一時は153円65銭と前日に続いて最高値を更新。結局は10銭高の153円58銭で引けた。

  財務省が午後に発表した流動性供給入札(発行額2000億円)の結果によると、募入最大利回り較差がマイナス0.015%、募入平均利回り較差はマイナス0.018%となった。今回は残存期間1年超から5年以下の既発国債が対象。投資家需要の強弱を示す応札倍率は5.41倍と、前回の同年限を対象にした入札の5.12倍を上回った。来週12日には30年債入札が予定されている。

  6日の米国債相場は小幅高。米10年債利回りは前日比1bp低下の1.37%程度と終値ベースで過去最低を更新した。一時1.32%程度まで下げたが、反動の売りなどで低下幅を縮めた。一方、この日の東京外国為替市場では円が上昇し、対ドルで一時1ドル=100円台後半まで水準を切り上げた。英不動産ファンドからの資金流出など、欧州金融市場を取り巻く先行き不透明感を背景にリスク回避圧力がくすぶっている。

  メリルリンチ日本証の大崎氏は、「世界的に不透明感が強い中で、リスクを取りにくいのでグローバルに国債に資金が流れている。英国の欧州連合(EU)離脱自体は金融市場への影響は限られるとみていたが、イタリアの不良債権問題など信用リスクが高まってくると金融市場も落ち着かなくなってくる可能性はある」と述べた。

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