藤井内閣官房参与:20兆円規模の経済対策で物価2%達成可能に

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  • 3年間で計37兆円規模の経済対策を実行すればデフレ終結-藤井氏
  • 秋の経済対策の柱は北海道新幹線事業など交通網の整備-藤井氏

内閣官房参与の藤井聡京都大学大学院教授は、2016年度中に20兆円規模の経済対策を打てば、17年度中の2%の物価安定目標は達成可能になるとの認識を示した。さらに、3年間で計37兆円規模の経済対策を実施することで、デフレは終結すると話した。

  藤井氏は6日、ブルームバーグのインタビューで、「インフレターゲットの達成いかんは政府の財政政策に依存している」と発言。今年度に20兆円規模の経済対策を編成すれば日本銀行が掲げている17年度中の2%物価安定目標達成も「十分視野に入る」と話した。日本銀行はこれまで物価目標の達成時期を4回先延ばししている。

  さらに藤井氏は、今後3年間、大型の経済対策を打つことにより「デフレは完全に終結する」とみる。対策はデフレギャップを埋められるだけの規模が求められるとして、16年度は20兆円、17年度は12兆-13兆円、18年度は5兆-6兆円規模が必要と算出。各年度の対策で需要が伸びてデフレギャップが縮まるため、対策の規模も年々縮小すると説明する。

安倍首相

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  20兆円の内訳について藤井氏は、財政投融資で5兆円、真水の補正予算で15兆円を見積もる。メニューとしては、北海道新幹線事業の加速など、交通網の整備を柱にするべきだと話した。安倍晋三首相はすでに、経済対策を今秋打つと表明している。

投資促進

  自民党は参院選の公約で、ゼロ金利を活用した「超低金利活用型財政投融資」を具体化し、今後5年間で30兆円の事業規模を確保することを掲げている。藤井氏は、マイナス金利を「究極の投資拡大環境創生事業」と評し、公共事業を含む投資の拡大を図らなければ「マイナス金利のデフレ脱却効果が極小化してしまう」とも話した。

  英国の欧州連合(EU)離脱については、「世界経済に打撃を与え、リスクを高めたのは間違いない」とする一方、「ネガティブな側面を過大評価すると間違う」とも指摘。EUへの統合は急激過ぎた部分もあるとして、離脱は長期的に見れば必然的な出来事だったとの見方を示した。

(6日夕配信した記事に第5、6段落を追加します.)
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