6月FOMC議事録は依然重要-英EU離脱決定で利上げ観測後退でも

  • FOMCのトーンは英国民投票の前から変化していたとエコノミスト
  • 議事録で雇用や中立金利に関する重要な議論が明らかになる可能性

英国の欧州連合(EU)離脱決定で目先の米利上げ観測は吹き飛んだものの、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録はなお重要だ。

  米経済の長期的見通しに関するFOMCでの議論は深まっている。一部のエコノミストは、FOMCの議論が先月、重要な転機を迎えたと確信しており、米東部時間6日午後2時(日本時間7日午前3時)に公表予定の議事録が当局の考えを浮き彫りにする可能性がある。

  スタンダードチャータードの米国担当シニアエコノミスト、トーマス・コスターグ氏は「この会合で何かが起きた。長期的見通しへの懸念が急に明らかになりつつある」と指摘した。

  6月14、15両日開催のFOMCでは、複数の当局者が年内利上げ回数の見通しを引き下げたものの、予想中央値は2回のままだった。長期的なフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の予想中央値は3%と、昨年12月時点の予測から0.5ポイント低下した。これは6月23日の英国民投票より前の時点でさえ、米経済の潜在成長率が低下したと当局者が考えていたことを意味している。

  5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比3万8000人増にとどまるという悲惨な結果が当局を動揺させた可能性はある。三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は、弱い雇用統計に関するFOMCの解釈と見通しへの影響について注目すると話す。

  ラプキー氏は「雇用に関する議論が明らかになれば、当局者の経済認識について理解が深まり、今週金曜の雇用統計への市場の対応を助ける可能性がある」と指摘した。ブルームバーグが集計したエコノミスト調査では、8日発表の6月の雇用者数は前月比18万人増と見込まれている。

  スタンダードチャータードのコスターグ氏はまた、自然利子率とも呼ばれる中立金利に関する当局者の議論に注目すると述べた。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者や複数の外部エコノミストは、中立金利が従来理解されていた水準よりも低下している可能性を指摘。それが事実なら、現在の政策は経済を想定ほど大きくは支援していないことになる。

原題:Fed Minutes Could Still Hold Important Clues Post-Brexit Vote(抜粋)

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