日本郵便社長:国内で「圧倒的な力を持ちたい」、M&Aや提携も

更新日時
  • 「国内で足らざる部分のM&Aや提携、今後出てくる」
  • 国外での物流事業、買収豪社が「有力なプラットホーム」

日本郵政の子会社、日本郵便は国内郵便関連事業を強化するため、合併・買収(M&A)や事業提携などの強化策に取り組む方針だ。日本郵便の横山邦男社長が5日、ブルームバーグなどとのインタビューで語った。

  「大前提として、わが国で圧倒的な力を持ちたい」と述べ、グローバル企業を目指すと同時に、国内事業の収益力を確実にする考えを示した。「国内で足らざる部分のM&Aや提携というものが今後出てくることになる」と話した。横山氏は6月28日に社長に就任した。

横山邦男社長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  親会社の日本郵政や、同じ子会社のゆうちょ銀行とかんぽ生命は昨年株式を上場したが、郵便・物流事業を担う日本郵便は日本郵政が全株式を保持。ヤマト運輸のヤマトホールディングス、佐川急便のSGホールディングスなどと宅配便シェアを争いながら、全国一律のユニバーサルサービスを維持する。

国外は「まずアジア」

  横山社長は国外での物流事業について、昨年5月に約6000億円で買収した豪州物流のトール・ホールディングスを「国際物流の有力なプラットホーム」として活用する考えを示した。「まずアジアを強化する必要があると思っている。様子をみながら、それ以外の地域に広げていく努力をする」と述べた。トールは豪州以外にもアジア各国で物流網を持つ。

  横山氏は三井住友銀行出身で、直前は三井住友アセットマネジメント社長。三井住友銀の元頭取で、日本郵政の社長でもあった西川善文氏の側近として、2006年から約3年、郵政に出向し役員として民営化に尽力した。

  横山社長はバンカーとしての経験から「M&Aありきで、花火を打ち上げて、後で苦労している企業を結構見てきた」と話す。M&Aの実施については「今ある事業をどう強化していくのか」という観点から分析する必要性を指摘した。

  横山社長は、日本郵便と地域金融機関との提携について「積極的にやっていくべき話」と述べた。「地銀、あるいは農協との提携もあるかもしれない。われわれの郵便局の魅力が上がるのであればどんどん進めていきたい」と意欲を示した。全国に張り巡らされた約2万4000の郵便局網を、地域金融機関の預金の出入金などの取り扱い窓口として活用することが可能となれば利用者の利便性は向上する。現在は地域金融機関との業務提携は行っていない。

(最終段落に地域金融機関との提携についての言及を加えます.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE