米JPモルガン、新興市場債番付で10年ぶり首位-起債ブームが追い風

  • 欧州の政治危機深刻化で起債は来年にかけ過去最高に-JPモルガン
  • 中東の起債ラッシュは原油安に伴う財政赤字拡大への対応

米銀JPモルガン・チェースは新興市場債の引き受け番付で約10年ぶりに首位に輝いた。中東地域の起債ブームが追い風となったが、欧州政治危機の深刻化に伴い債券発行は来年にかけて過去最高を記録すると同行は予想している。

  JPモルガンの中東欧・中東・アフリカ担当債券資本市場責任者、ステファン・ワイラー氏はインタビューで、途上国の2017年の債券発行額が世界全体で1200億ドル(約12兆2600億円)超に達し、今年と同程度になる見込みだと語った。

  米国やドイツ、フランスで選挙が近づいていることや英国の欧州連合(EU)離脱選択で米利上げが一段と厳しくなり、新興市場の発行体にとっては資金調達コスト上昇前に起債する時間的余裕ができた。JPモルガンは4月にアルゼンチン、5月にカタールで過去最大規模の起債を共同で取りまとめるなど、シティグループとドイツ銀行をリードしている。複数の関係者が6月27日に語ったところでは、同行はサウジアラビアの起債で起用された3行の中の1つでもある。

  ワイラー氏は「新興市場の発行体にとってこれまで最大の懸案だった米利上げの選択肢は、英国のEU離脱に伴うボラティリティ(変動性)の高まりでなくなる可能性がある。金利は低水準にとどまる見通しで、それは新興市場債の投資妙味や需要の存在を意味する」と語った。

  中東の多くの国で起債が急増したことについては「原油安による歳入不足に対応するためだ」と説明した。

原題:Debt Boom That Put JPMorgan on Top After 10 Years Gathers Pace(抜粋)

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