20年債利回りが過去最低更新、プラス金利を買う動き-10年入札順調も

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  • 新発20年債利回り一時0.03%、新発30年債利回り0.055%
  • 10年入札結果:最低落札価格は予想を1銭上回る、応札倍率は低下

債券市場では新発20年債利回りが過去最低水準を更新した。利回りがプラス圏にある超長期ゾーンを中心に買いが入った。この日実施の10年利付国債入札が順調となったことも買い安心感につながった。

  5日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.245%で開始し、いったんマイナス0.24%まで上昇した。入札終了後にはマイナス0.25%に戻している。

  新発20年物の157回債利回りは一時1.5bp高い0.055%に上昇。その後は買いが優勢になり、0.03%と前日に付けた過去最低水準を更新。その後は0.035%で推移している。新発30年物の51回債利回りは2bp低い0.055%と過去最低の0.05%に接近した。  

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「過去7月は10年債入札をピークに月末にかけて金利は低下傾向だった。7-9月期入りで益出し売りも出ないので、緩やかな金利低下トレンドが続くのではないか。7月は金利が下がりやすい」と語った。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比4銭安の153円30銭で取引を開始した。いったん1銭安まで戻したが、再び水準を切り下げ、午後の取引開始後には17銭安の153円17銭まで下落。入札結果発表後には買いが入って下げ幅を縮小し、結局3銭安の153円31銭で引けた。

10年債入札

  財務省が発表した表面利率0.1%の10年利付国債(343回債)の入札結果によると、平均落札利回りがマイナス0.243%、最高落札利回りがマイナス0.240%となり、ともに過去最低を更新した。最低落札価格は103円47銭と予想を1銭上回った。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は3銭と前回の2銭から拡大。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.64倍と、2014年8月以来の高水準だった前回の4.11倍から低下した。

  10年債入札について、SBI証の道家氏は、「やや順調な入札結果だった。応札倍率は低下したものの、10年債は中期債や超長期債に比べると海外勢が少ないので、突っ込んで買う人はいない」と分析した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは、「英国の欧州連合(EU)離脱決定後、世界的に質への逃避が強まって欧米のイールドカーブがフラット化している。国内勢よりも海外勢による質への逃避が先週末にかけて日本国債利回りを押し下げたのではないか」と話した。

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