日銀短観の企業物価見通し、1年後「0.7%上昇」-4四半期連続低下

  • 前回調査は1年後0.8%上昇-全規模・全産業の平均
  • 3年後は1.1%上昇と前回と変わらず、5年後は1.1%上昇に鈍化

日本銀行が集計した企業短期経済観測調査(短観)の「企業の物価見通し」は、1年後の平均値が0.7%上昇と3月の前回調査(0.8%上昇)から低下した。昨年9月調査以来4四半期連続で前回調査を下回った。

  調査対象の1万社以上のうち、1年後は0%程度と回答した企業が41%と最も多かった。3年後の平均値は1.1%と前回から変わらず、5年後は1.1%と前回(1.2%上昇)を下回った。

  企業に自社の販売価格の見通しを聞いた質問でも、1年後が0.2%上昇、3年後が0.8%上昇、5年後が1.1%上昇と、いずれも前回(それぞれ0.3%上昇、1.0%上昇、1.3%上昇)を下回った。

  日銀は6月16日の金融政策決定会合で、予想物価上昇率は「やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる」と判断した。5月の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.4%低下と3カ月連続のマイナス。日銀が物価の基調を見る上で重視しているエネルギーと生鮮食品を除いたいわゆる日銀版コアCPIは同0.8%上昇と、2カ月連続で伸びが鈍化した。

  JPモルガン証券の足立正道シニアエコノミストは6月22日のリポートで、企業のインフレ期待は「日銀の政策を見極める上で注目される」と指摘。前回対比で下振れれば物価の基調が低下している証左となるため、「7月の追加緩和の可能性が高まる」一方で、逆に上振れ、もしくは横ばいだと、「7月を据え置きとする理由になり得る」としていた。日銀は28、29両日、金融政策決定会合を開く。

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