日経平均8カ月ぶり6日続伸、素材やディフェンシブ上げ-朝安出直る

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4日の東京株式相場は、日経平均株価が8カ月ぶりの6日続伸。米国製造業統計の改善や商品市況の上昇などから鉄鋼や非鉄金属、繊維、商社など資源、素材株、食料品や情報・通信などディフェンシブ株が高い。

  TOPIXの終値は前週末比7.53ポイント(0.6%)高の1261.97と続伸、日経平均株価は93円32銭(0.6%)高の1万5775円80銭。日経平均の6日続伸は昨年11月12日(7日続伸)以来。

  BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの王子田賢史・日本株式運用部長は、「米ダウ工業株30種平均が英国の欧州連合(EU)離脱決定後に全値戻し、英FTSEが直前水準をはるかに超えるなど、諸外国に比べれば日本の戻りは足りない」と指摘。一方で、「BREXITによる世界的なマクロへの影響、為替動向、企業業績などを考慮すれば、日本株が底を打ったという確信も持てない」と言う。

東京証券取引所

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  為替の円安一服、連騰後の反動売りなどで朝方こそ日経平均は128円安まで下げたが、売り一巡後は徐々に持ち直し、午後は終始プラス圏で堅調だった。米供給管理協会(ISM)が1日に発表した6月の製造業総合景況指数は、53.2と昨年2月以来の高水準となった。また、1日のニューヨーク原油先物は1.4%高の1バレル=48.99ドルと反発、銅なども上昇した。

  東海東京調査センターの平川昇二グローバルチーフストラテジストは、ISMについて「生産統計の上向きは新興国諸国の景気が上向いていることを示す。商品市況が強いのも、新興国経済が回復基調にあるため」とみる。前週末には中国人民元が対ドルで2010年12月以来の安値となったが、「人民元は秩序だった下げで問題ない。中国など新興国景気の改善は日本株にとってもプラス」と話す。

  1日の米国株は、米経済成長への楽観や英EU離脱選択の影響を抑える政策期待などから、小幅に4日続伸。週明けの中国上海総合指数も2%以上上昇し、海外株の堅調は投資家心理面で好影響を与えた。米S&P500種株価指数は6月28日から7月1日までの4日間で5.1%上昇、6月23日の英国民投票以降の下げは0.5%に縮小した。それに対し、TOPIXと日経平均は前週末まで3.4%安となっていたため、日本株の出遅れは顕著だった。

  このほか、日本銀行は4日に公表した企業短期経済観測調査(短観)の「企業の物価見通し」では、1年後の平均値は0.7%上昇と前回3月調査(0.8%上昇)から低下。昨年9月調査以降、4四半期連続で前回調査を下回った。東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、今月の日銀の追加緩和期待も残るとしている。

  もっとも、株価指数の上値も重く、東証1部の売買高は15億7950万株、売買代金は1兆6022億円で、代金は前週末比で1割以上減少。投資家の慎重姿勢を映し、TOPIXの上昇寄与度1、2位は通信、食料品とディフェンシブセクターだった。「米国株休場で海外からの注文が細る中、国内投資家も米雇用統計前は動きにくい。1ドル=105円より円高となっている影響で、4-6月期業績は減益になりそう」と東洋証の大塚氏は指摘した。きょうのドル・円はおおむね1ドル=102円台半ば付近で推移、前週後半に一時103円台前半まで進んでいた円安の流れはやや一服した。

  東証1部33業種は食料品、鉄鋼、繊維、通信、その他金融、非鉄、電気・ガス、パルプ・紙、卸売、不動産など25業種は上昇。水産・農林、銀行、石油・石炭製品、精密機器、ゴム製品、空運、証券・商品先物取引、小売の8業種は下落。値上がり銘柄数は1117、値下がりは715。

  売買代金上位ではJTやKDDI、NTT、日産自動車、IHI、東レ、JFEホールディングス、住友金属鉱山が高い半面、中国の既存店売上高の伸び率スローダウンを嫌気した、とJPモルガン証券が指摘した良品計画は大幅安。大和証券が投資判断を下げたクスリのアオキも急落し、オムロンや野村証券が投資判断を下げた出光興産も安い。

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