米自治領プエルトリコのガルシア知事は6月30日、翌日が返済期限の20億ドル(約2060億円)の債務についてモラトリアムを宣言した。同自治領にとって過去最大のデフォルト(債務不履行)となる。オバマ米大統領は同日、財政悪化に歯止めをかけたいプエルトリコを債券保有者の訴訟から守る支援法案に署名した。

  プエルトリコが抱える一般財源(GO)債務は130億ドル規模で、憲法によって返済が最優先されており、デフォルトとなれば初のケースとなる。オバマ大統領の署名で成立した法律は、プエルトリコに連邦政府の監視を導入し、裁判で債務削減を可能にするもので、反発する投資家から譲歩を引き出す自治領側の能力を強化する可能性がある。

  ガルシア知事は1年前、プエルトリコ経済がリセッション(景気後退)から抜けさせていないため政府機能を維持するために行った借り入れを全て返済することは不可能だと説明していた。昨年8月からは、法的な約束が弱い一部証券について返済を省き始め、人口の約半分が貧困状態にあるプエルトリコに大きな打撃を与えるとみられる学校や警察、医療への支出削減の回避を目指していた。

  米議会はプエルトリコが7月1日にデフォルトに陥るとの懸念を受け、超党派で異例の行動に動き、6月29日に上院で支援法案が可決した。この法律は追加の資金を供給するものではないが、プエルトリコの予算を監視する委員会を連邦政府の指名で設立でき、米国の地方自治体と同様に、債務削減が裁判所によって強制されることも可能になる。

  秩序ある解決の見通しが浮上したことから、プエルトリコ債の価格は反発している。S&Pプエルトリコ債券指数は過去23営業日にわたって上昇し、政府債務の返済ができないとガルシア知事が昨年発表して以来の高水準にある。

原題:Puerto Rico Governor Calls Debt Moratorium as Bond Payments Due(抜粋)

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