日経平均1カ月ぶり5日続伸、世界的な政策期待-ディフェンシブ高い

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1日の東京株式相場は、日経平均株価が1カ月ぶりの5日続伸。英国の欧州連合(EU)離脱選択の影響を和らげるため、政策当局者が経済、市場刺激策を打つとの期待が優勢だった。医薬品や食料品、水産などディフェンシブ株、化学や精密機器株など外需セクターの一角が高い。

  TOPIXの終値は前日比8.62ポイント(0.7%)高の1254.44と反発。日経平均株価は106円56銭(0.7%)高の1万5682円48銭、5日続伸は5月31日以来。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、「米国の利上げ先送り、欧州や日本などの金融緩和観測を背景に世界的にリスクオン、米国を中心に売られ過ぎた分の買い戻しが続いている」と指摘、「英国のEU離脱で危機がどんどん進むとの懸念が後退し、安心感が広がっている」と話した。

  海外では、中央銀行に対する追加緩和期待が浮上。欧州中央銀行(ECB)が追加緩和を実施するため、資産購入ルールの緩和を検討しているとの報道を受け、30日の欧米株は米ダウ工業株30種平均が200ドル以上上げるなど3日続伸した。イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁が、数カ月内に追加緩和策を実施する必要があるとの見解を示したこともプラス要因。

ECBのドラギ総裁

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

  野村証券の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、世界的に緩和環境が続きやすく、財政出動も期待できるなど「『災い転じて福となす』ではないが、当局の危機意識が高まったことでマーケットにとっては心地の良い政策対応が続く」とみている。

  同日の海外市場で欧州緩和期待を背景にリスク選好姿勢が高まった流れから、ドル・円相場はきょう早朝に一時1ドル=103円39銭と約1週間ぶりのドル高・円安水準に振れた。前日の日本株終値時点は1ドル=102円66銭。

  取引開始前に日本銀行が公表した企業短期経済観測調査(短観、6月調査)は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス6と3月調査から横ばい、市場予想のプラス4を若干上回った。大企業・全産業の設備投資計画は前年度比6.2%増と前回調査(0.9%減)から引き上げられ、市場予想(5.6%増)を上回ったが、英国民投票の結果はほとんど織り込まれていない。

  ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、大企業・製造業の今年度想定為替レートが1ドル=111円41銭だった点に言及。現状の為替水準では「企業の状況が悪いというのは否定できない。政策面でワンアクション欲しいところ」と言う。

  この日の日本株は、根強い政策発動期待や海外市場の落ち着きを好感し、日経平均は午前の取引で一時189円高の1万5765円まで上げた。その後は、為替が102円台後半まで円が強含んだ影響などで伸び悩み。週末を控えた持ち高整理の売りも出て、午後終盤には一時59円高まで上げが縮小する場面もあった。中国でこの日発表された6月の製造業購買担当者指数(PMI)は、50と前月の50.1からわずかに低下した。

  東証1部33業種は水産・農林、医薬品、化学、食料品、証券・商品先物取引、精密機器、ゴム製品、パルプ・紙、金属製品、ガラス・土石製品など26業種が上昇。空運、石油・石炭製品、倉庫・運輸、海運、鉱業、鉄鋼、不動産の7業種は下落。石油など資源セクターは、前日のニューヨーク原油先物が3.1%安と反落したことが嫌気された。東証1部の売買高は17億3592万株、売買代金は1兆7959億円と売買活況の目安である2兆円の大台を6営業日ぶりに割り込んだ。値上がり銘柄数は1388、値下がりは454。

  売買代金上位では、四半期好決算とアナリストの投資判断引き上げが重なったニトリホールディングスが大幅高、メリルリンチ日本証券が投資判断を「買い」に上げたヤマトホールディングスも高い。KDDIや良品計画、東芝、花王、大塚ホールディングス、野村ホールディングス、第一三共、味の素、ペプチドリーム、エムスリーも買われた。半面、ブイ・テクノロジーや日立製作所、日本電産、日本航空、ダブル・スコープ、ヤマハ発動機、アダストリアは売られ、SMBC日興証券が投資判断を下げた出光興産も安い。

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