テンプルバーも震撼、英EU離脱の「災厄」が海渡る-パブの客足心配

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アイルランドのレストランオーナーのパドライク・オグ・ギャラガー氏は神に祈っている。同氏に言わせれば英国の欧州連合(EU)離脱選択は「災厄」でしかない。

  同氏がダブリンの人気観光スポット、テンプルバーで経営するボクスティ・ハウスの客の約40%は英国からやってくる。離脱選択を受けたポンド急落で同氏は心配になった。

  「店はやっと7年ぶりに上向いたのに、またこれか」と同氏は嘆く。「英国人は良い客だ。よく食べてよく飲んでよく騒ぐ」と話した。

パドライク・オグ・ギャラガー氏

Photographer: Dara Doyle/Bloomberg

  心配するのはアイリッシュパブが軒を並べるテンプルバーばかりではない。欧州全体の観光業界で懸念が広がった。英国人はEUでドイツ人に次いでお金を使う旅行者。約390億ポンド(約5兆3600億円)を落とす英国人のお気に入りの旅先にスペインやフランス、アイルランドが入っている。

  英国からの旅行客が減るとの観測から航空、ホテル、レジャー関連株は下落。旅行会社トーマス・クック・グループは英国民投票以来15%下落、格安航空イージージェットは27日に12年ぶり大幅安を演じた。

  リスボンのワインツアー会社創業者のフランシスコ・フランコ・アフォンソ氏は「英国人はポートワインを愛しているので大丈夫」と楽観的だが、ギャラガー氏は英国人は為替相場に敏感だと言う。今年の夏の旅行は国民投票前に既に予約済みなので、影響が出るのは秋以降の見込み。不透明感が長引かないように、さっさと離脱するか「それとも国民投票をやり直して今度こそちゃんと投票してほしい」と、同氏は考えている。

原題:Brexit ‘Disaster’ Strikes Euro Tourist Hotspots as Pound Plunges(抜粋)

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