英シティーの脅威は「政治空白」か-危機対応終わっても身動き取れず

  • バークレイズはEU離脱決定直後の影響をモニターする委員会を解散
  • イングランド銀は英銀大手のCEOらと国民投票の影響について協議

英国の大手銀行は、欧州連合(EU)離脱が国民投票で決まった直後の影響を何とか切り抜けているところだが、次に待ち受ける政治的空白によってビジネスが停滞する恐れがあり、善後策を見いだす必要に迫られている。

  バークレイズは、英国のEU離脱が決まった直後の影響をモニターしていたシニアマネジャーによる緊急委員会を28日に解散した。パーソナルバンキング部門の最高責任者を務めるスティーブ・クーパー氏が、ロンドンで29日に開かれた英国銀行協会(BBA)の会議で明らかにした。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)とHSBCホールディングス、サンタンデール銀行も危機対応が終わり、景気減速が予想される先行き不透明な期間をどう乗り切るかという課題に焦点が移るとの見通しを示した。

  事情に詳しい関係者2人によれば、イングランド銀行(英中央銀行)は英銀大手の最高経営責任者(CEO)らと29日会合を持ち、国民投票結果の影響について協議した。英銀とロンドンで主要業務を展開するグローバルバンクは、市場のボラティリティが高まった不安定な時期を何とか切り抜けつつあるとはいえ、すでに経済成長を脅かしディール案件を圧迫している英政府・議会とEUの政治的メルトダウン(崩壊)で身動きのとれない状態にある。

  BBAも金融の安定を維持し、雇用を守る対応策を話し合うため、銀行の経営幹部らとの会合を28日にアレンジした。キャメロン英首相は退陣し、内閣の顔触れがやがて一新されることが決まっており、英国の離脱に向けたEUとの交渉について銀行が働き掛けや意見交換を行うべき政治指導者が誰かもはっきりしない状況だ。

原題:U.K. Bankers Come Through Brexit Fallout Into Political Vacuum(抜粋)

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