HSBCチーフエコノミスト:英EU離脱決定でも英利下げは見込み薄

  • 市場や政治の混乱で高まった利下げ期待は行き過ぎか-ヘンリー氏
  • カーニー英中銀総裁は30日に最近の情勢についてスピーチを予定

英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて金融市場や政治が混乱し、イングランド銀行(英中央銀行)の利下げ観測は高まっているが、欧州最大の銀行のチーフグローバルエコノミストはこうした期待は行き過ぎの可能性があるとみる。

  HSBCホールディングスのジャネット・ヘンリー氏は29日、ロンドンにあるブルームバーグ欧州本社で開かれたパネル討論会で、「イングランド銀行は近年、政策金利を0.5%未満に引き下げるチャンスが複数回あったものの、それを生かすことは決してなかった」と指摘。「ゼロ金利やマイナス金利への動きは欧州中央銀行(ECB)や日本銀行にそれほど良い成果をもたらしてはいない。追加刺激策を実施する必要があるなら、必要に応じて新たな量的緩和を通じて行うことができる」と述べた。

  ブルームバーグのエコノミスト調査では英国のリセッション(景気後退)入りを見込む回答は4分の3近くに上った。トレーダーの間では過去最低水準にある英政策金利が8月の金融政策委員会(MPC)までにさらに引き下げられる確率は51%と、国民投票日時点の15%から上昇している。

  カーニー英中銀総裁は30日、市場の沈静化と信頼感の押し上げに向けた取り組みの一環として、報道陣や金融業界関係者向けにスピーチする予定。24日には投票結果が判明して、ポンドや英国株が急落、カーニー総裁は数時間以内にテレビを通じて演説し同中銀が必要に応じて金融システムと経済を支援する用意があると表明していた。

原題:HSBC Chief Economist Sees BOE Rate Cuts as Unlikely After Brexit(抜粋)

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