NY外為:ドル下落、上半期の下げ幅拡大-利上げ見通しは後退

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29日のニューヨーク外国為替市場でドルが続落。今年上半期のドルの下げが拡大した。トレーダーらは、米金融政策当局は今後の会合で利上げよりも利下げを決定する可能性の方が高いとの見方に賭けている。

  ドルは主要通貨の大半に対して下げた。強弱が混在している経済指標や世界的な景気への向かい風で金融当局による12月の利上げ見通しは後退している。欧州連合(EU)離脱・残留をめぐる英国民投票の結果に伴い、世界的に投資家はドルに買いを入れたものの、米金融当局による一段と緩やかな利上げ観測からドルの強さが損なわれた。

  シティグループの欧州担当主要10カ国通貨戦略リチャード・コチノス氏は「市場参加者は金融政策当局の方向性や利上げの見通しを考え直している」と述べ、「市場はいかなる利上げシナリオも織り込んではいない。ドルの材料は相対的な成長見通しと実質金利だ」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%低下。今年上半期は3.8%のマイナスとなっている。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=102円83銭。

  コチノス氏はドルは対ユーロで1ユーロ=1.08-1.15ドルで推移すると予想している。この日は1ユーロ=約1.11ドルだった。

  アナリストの間ではドル上昇が見込まれていたものの、ドルは年初来で下げている。ブルームバーグがまとめた年初の予想中央値では6月末までにドルは対ユーロで1.04ドル、対円では124円となっていた。

  ストラテジストやエコノミストによれば、年末時点のドルは対ユーロで1.10ドル、対円では110円が見込まれている。

  サボス・インベストメンツの最高投資責任者(CIO)、ジェイソン・トーマ ス氏は「ドルは引き続き堅調を維持するとの見通しに基づきポジションを建てている」と話す。同氏は逃避需要や欧州で金融緩和が実施される可能性があると指摘、ドルは年内には下げを埋めるとみている。

  ブルームバーグがまとめた先物動向によれば、年末までに米金融政策当局が利上げする可能性は15%が織り込まれている。英国民投票の結果が分かる前の23日には50%だった。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)までに利下げされる確率は4%織り込まれている。

原題:Dollar Poised for First-Half Drop as Fed Hike Prospects Dwindle(抜粋)

(相場を更新し、第5段落以降を追加します.)
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