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米国株:主要指数が続伸、英国のEU離脱の影響めぐる懸念和らぐ

更新日時

29日の米株式相場は上昇。世界的な株高の流れを引き継いだ。英国の欧州連合(EU)離脱の影響をめぐる緊張が和らいだ。S&P500種株価指数の2日間の上げは過去4カ月で最大。

  政策当局が英国のEU離脱の影響を抑える措置を講じるとの観測が広がり、離脱に伴う悪影響への懸念は一段と後退した。この日は原油相場の大幅上昇を手掛かりにエネルギー株が買われ、2日間の上げとしては3月以降で最大となった。ラッセル3000指数の中から空売り筋好みの銘柄を集めたゴールドマン・サックス・グループのバスケットは、2009年以降で最大の上げ。ダウ工業株30種平均は2日間の上げ幅が550ドルを超えた。

  S&P500種株価指数は前日比1.7%高の2070.77。ダウ工業株30種平均は284.96ドル(1.6%)上げて17694.68ドル。ナスダック総合指数は1.9%上昇した。

Trading On The Floor Of The NYSE As U.S. Stocks Resume Selloff While Brexit Angst Continues To Weigh

ニューヨーク証取のトレーダー

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  TFCファイナンシャル・マネジメントのダニエル・カーン最高投資責任者(CIO)は「一時的に冷静な見方が広がっても驚きはない」とし、「市場は年内の米利上げの確率がほとんどないことを織り込んでいる。過去36時間には英国がEU離脱を回避する可能性があるとの話が一部で聞かれた。このプロセスに関しては今のところ臆測の域にあるのは間違いない」と続けた。

  EU首脳が英国の離脱についてブリュッセルで協議を続け、英国の立場は宙に浮かぶ中、トレーダーらは米利上げ時期の予想を先送りしており、2018年より前には利上げはありそうにないことが示されている。一方でブルームバーグが実施したエコノミスト調査では過半数が、イングランド銀行(英中央銀行)が追加刺激策を実施すると予想。この予想には7-9月(第3四半期)の利下げも含まれる。

S&P 500 Pares Brexit Losses by More Than Half

  先週の英国民投票の結果を受けた2営業日では大規模な売りが浴びせられ、世界の株式市場で時価総額にして約3兆6000億ドルが吹き飛んだが、その後は2日連続で回復している。S&P500種指数は国民投票後の混乱で5.3%下げた後、すでにその半分以上を取り戻した。シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)はこの日11%下げて16.64と、6月9日以来の低水準。

  パイオニア・インベストメント・マネジメントのファンドマネジャ ー、ジョン・キャリー氏(ボストン在勤)は「きょうの動きは過剰反応への反応に過ぎず、現実の経済情勢で正当化されないような低い水準からの反発だ」と分析。その上で、「ただし先行きは依然不透明だ。英国のEU離脱には数年かかるし、市場が備えていないような影響もあるかもしれない。まだ苦境、あるいは危機を脱したわけではない」と続けた。

  英国のEU離脱計画が待たれる中で、市場は政策当局の支援策に目を向けている。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は世界的な政策調整の必要性を説き、韓国は28日に財政刺激パッケージを発表。また日本銀行の黒田東彦総裁も必要に応じて追加金融緩和を実施する考えを示した。

  29日のS&P500種業種別10指数ではエネルギーが前日に続き大きく上昇。ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が前日比4.2%高となった。  

原題:U.S. Stocks Rally as Anxiety Diminishes Over U.K. Brexit Impact(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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