米国債:続落、逃避需要が減退-英EU離脱めぐる懸念が弱まり

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29日の米国債相場は続落。一時は上昇していたが、英国の欧州連合(EU)離脱の影響をめぐる懸念が和らぎ、逃避需要が減退した。

  世界的な株高を背景に米国株も上昇したことから、10年債は下落。140億ドル規模のオラクル起債など投資適格級の社債の大型発行が、米国債の需要を弱めた。米金融当局がインフレ目標の基準とする指標が予想を下回ったため、30年債利回りは2015年2月以来の低水準を付けた後、上昇に転じた。

  CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は「全てのリスク資産が大きく上昇しているにもかかわらず、国債相場は持ちこたえていた。供給が増えるに従って、均衡水準に戻った」と指摘。「株価の水準を考慮すると、米国債はやや高すぎるレベルで推移していたようだ。そこに供給が加わり、結局のところ低い価格で消化された」と説明した。

  6カ月の期間で見た米国債は約4年ぶりの大幅高になる勢い。英国民投票でEU離脱が決まった後、安全な資産への逃避が起こり、先週は急上昇した。上半期のブルームバーグ米国債指数のリターンは5.5%と、2011年下半期以来の高いリターンとなっている。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.52%。同年債(表面利率1.625%、2026年5月償還)価格は101。

  EU首脳が英国の離脱についてブリュッセルで話し合い、英国の立場が宙に浮いている中、ブルームバーグが実施した調査ではイングランド銀行(英中銀)が悪影響を緩和するため追加緩和に動くと大半のエコノミストが予想した。一方、悪影響が急速に波及する兆候はまだ出ていない。米企業は英国へのエクスポージャーが限定的であるとの見方から、米国株は上昇した。

原題:Treasuries Fall as Diminished Brexit Concern Curbs Haven Demand(抜粋)

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