政府・日銀が4回目のトップ会合、市場にアピール-自民も特別本部

  • 安倍首相:英EU離脱で悪影響回避へ、「あらゆる政策を総動員」
  • 国内中小企業に影響出ないよう万全を期す-安倍首相

英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決定したことを受け、政府・日銀は週末を挟んで4日連続で安倍晋三首相、麻生太郎財務相と日銀首脳を含めた会議を開催するなど、万全の対応で取り組む姿勢を市場にアピールしている。安倍首相は29日午前の会合で、日本経済への悪影響を回避するため、「あらゆる政策を総動員する」と言明した。

  安倍首相は29日の会合で、英国民投票の結果を受けて「先週来、関係閣僚会合、政府・日銀会合、諮問会議を開催し、経済金融面での対応に万全を期している」と発言。今後の対応について「日本の実体経済、とりわけ国内の中小企業の活動に影響が出ないよう万全を期すことをはじめ、あらゆる政策を総動員していく決意だ」とも述べた。

  ドル・円相場は英国民投票の開票速報が報じられていた24日に1ドル=99円台まで円高が進んだが、その後は100円台を回復。29日午前11時45分現在は102円50銭付近で推移している。首相は為替市場などの動向に関しては「まだ不透明感、リスク懸念が残る中、G7諸国一致協力して市場の安定に全力を尽くすという強い意志をマーケットに発信し続けることが重要だ」と語った。

  日本政府は英国民投票の結果が判明した24日夕に関係閣僚会議を開催。G7財務相・中央銀行総裁による電話会議を行い、共同声明を発表した。週明け27日には東京株式市場が開く前の午前8時から緊急会合、28日も経済財政諮問会議、29日も政府・日銀の会合を開いた。自民党は28日午後、党本部で「英国の欧州連合離脱に関する緊急特別本部」(本部長・稲田朋美政調会長)の役員会を開催している。

参院選

  英国のEU離脱をめぐっては、アベノミクスの是非が争点となっている参院選の論戦でも各党幹部が取り上げている。

  民進党の岡田克也代表は24日の記者会見で、アベノミクスについて「金融緩和とか財政出動という一時的なカンフル剤に頼って構造改革が先送りされてきた」と述べた上で、「しばらく円高になる可能性が高い。アベノミクスの宴(うたげ)は終わった」と発言。共産党の小池晃書記局長は25日、横浜市内の街頭演説で、「株価の大暴落が起こっている」と述べ、「大企業頼みのトリクルダウン、投機マネー頼みの金融政策の破綻がはっきりした」と語った。

  これに対し、公明党の山口那津男代表は26日午後、埼玉県川口市での街頭演説で「不透明なこともあるが、だからこそ自民党と公明党の安定した政治が大切だ」と主張した。自民党の谷垣禎一幹事長は28日、都内の街頭演説で、今大事なことは政府と日銀がしっかりスクラムを組み、必要となれば思い切った措置を取っていくことだ、と語った。  

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