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日経平均3連騰、英ショック後の混乱一服-24日急落分のほぼ半値戻す

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29日の東京株式相場は、日経平均株価が3連騰。英国の欧州連合(EU)離脱決断後の欧米株安が一服、原油市況の反発などから投資家の間でリスク回避姿勢が和らいだ。電機や輸送用機器など輸出株、鉄鋼など素材株、保険やその他金融など金融株中心に幅広い業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比23.07ポイント(1.9%)高の1247.69と反発、日経平均株価は243円69銭(1.6%)高の1万5566円83銭。日経平均は今週3日間で614円上げ、前週末24日の急落分1286円のほぼ半値を戻した。

  損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの狩野泰宏シニア・インベストメントマネジャーは、前日までは内需やディフェンシブが買われ、「物色が極端だった。その反動が出ている」と指摘。日本株は為替の1ドル=100円割れの懸念で売り込まれたが、「安くなれば買いを入れるという水準にはタッチした」との認識を示した。

Japan Stocks Rally Amid Brexit Turmoil

東京証券取引所内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  28日の欧米株は3営業日ぶりに反発し、米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)は21%下がり、18.75と2011年以降で最大の低下となった。

  シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米S&P500種先物先物は基準価格比プラスで推移、英FT100指数先物も時間外取引で上昇し、アジア株も総じて堅調だった。

  きょうの日本株は世界株の下げ止まりなどが好感され、朝方から幅広い業種に買いが優勢。午前半ばにかけやや伸び悩んだ後、前引けにかけ再度上昇基調を強め、午後に日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。SMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は、「25日移動平均線からの乖離は1000円ほどあり、修正が起こり得る」とテクニカル面からもリバウンドのタイミングだったとみる。25日線との下方乖離率は前日時点で5.9%と、目先売られる過ぎの5%超だった。日経平均ボラティリティ・インデックスは10日以来の30割れとなり、市場心理の落ち着きを示した。

  また、根強い政策期待も相場の支援材料だ。政府と日本銀行はけさ官邸で会合を開き、安倍晋三首相は英EU離脱を受けてあらゆる政策を総動員するとし、日銀は金融仲介機能を支えてほしいと発言。日銀の黒田東彦総裁は前日のドル資金供給オペについて、外貨は必要ならいくらでも供給できると述べた。シティグループのストラテジスト、ケン・ペン氏(香港在勤)は、日銀が「合理的に追加緩和を行う可能性が高い。為替の1ドル=100円割れが継続しなかった理由は、景気刺激策への思惑だ」と言う。

  きょうの午後のドル・円相場は1ドル=102円台前半で推移。英ポンドの上昇などリスク資産見直しの動きが広がった前日の海外市場の流れから、102円台後半で推移した早朝からは円が強含んだが、前日の日本株終値時点101円95銭に対しては円安水準を保った。

  東証1部33業種は保険、鉄鋼、電機、その他金融、その他製品、海運、輸送用機器、不動産、卸売など30業種が上昇。水産・農林、小売、食料品の3業種のみ下落。東証1部の売買高は21億88万株、売買代金は2兆2061億円。上昇銘柄数は1635、下落は270。

  売買代金上位ではトヨタ自動車やソニー、ソフトバンク・グループ、東京エレクトロン、東京海上ホールディングス、村田製作所、東芝、新日鉄住金、オリックス、アルプス電気、任天堂が高い。半面、創業家の反対で昭和シェル石油との統合に暗雲が広がった出光興産は大幅安。ブイ・テクノロジーや昭シェル、ニトリホールディングス、ファミリーマートも安い。

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