米国債:反落、ブラックロックは早期の利下げはないと予想

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28日の米国債相場は3日ぶりに下落。世界最大の資産運用会社ブラックロックのグローバル債券最高投資責任者(CIO)、リック・リーダー氏は利下げ観測から期間の短い米国債を買い入れている投資家に向け、英国の欧州連合(EU)離脱だけで米金融当局が利下げに踏み切ることはないとの見解を示した。

  前日までの2日間の相場上昇で、2年債利回りは昨年10月以来の低水準を付けていた。ブルームバーグがまとめた金利先物市場が示す年末までの利上げ確率が約11%に低下したことが買いの背景。英国民投票があった23日には確率は50%あった。一方、利下げ確率は10%になっている。

  利下げ観測は見当違いだというリーダー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「2ー3年債など期間が短めの国債利回りには価値がない。ある程度、市場は利下げの高い可能性を織り込んでいる。本物の危機が起こらない限り、近い将来に検討さえされないと思う」と語った。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して0.61%。同年債(表面利率0.625%、償還2018年6月)価格は100ちょうど。

  10年債利回りは3bp上昇の1.47%。前日までの2営業日では31bp低下していた。過去最低は2012年7月に付けた1.379%。

  この日発表された経済指標では、6月の米消費者信頼感指数が上昇し、8カ月ぶり高水準となった。今年1-3月(第1四半期)の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値から上方修正された。個人消費は下方修正されたが、純輸出の改善や企業設備投資の知的財産項目の上方修正が補った。

  ノーザン・トラストのチーフエコノミスト、カール・タネンボーム氏は「米経済の環境については楽観的になれる材料が多い。米国内の状況を見た場合、米金融当局は少なくとも今のところ緩和の必要はないと考えているだろう」と述べた。

  ドイツと英国の国債利回りも上昇した。英国民投票の経済的な悪影響を限定するために当局が講じる可能性のある策に注目が集まる中、リスクの高い債券や株式が選好された。
 
  英国民投票後には世界の最も安全な国債が急上昇。利回りがゼロを下回る国債の総額が約8兆9000億ドルに膨らんだ。

(第6段落以降を追加し、更新します.)
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