タカタ社長、株主総会で辞意示唆、一連の問題にめど付けて-関係者

エアバッグの大規模リコール問題を抱えるタカタの高田重久会長兼社長は28日開いた定時株主総会で、一連の問題にめどを付けた後で経営トップの座を退く意向を示した。株主総会に出席した株主が明らかにした。

  非公開の総会のため匿名を条件に話した株主2人によると、高田社長はリコール問題の収束や事業再建へ筋道を付けた後に辞任して経営トップの座を譲る考えを示唆したという。高田社長の総会での辞意表明については日本経済新聞などが先に報じていた。

  タカタ広報担当の渡部晃子氏は、取締役の経営責任を問う株主質問に対し、高田社長はリコール問題の収束や事業再建の道筋を付けることが責任を全うすることと考えており、今後も確かな品質の製品を安定して供給するよう尽力すると回答したと述べた。報道で取り上げられている辞任表明の部分については「発言は現時点において表明したものではなく、自身の経営責任の在り方も含め、今後の会社の再建プロセスの進行に協力していく考えを表明したもの」と話した。

  タカタ製エアバッグをめぐってはインフレータ(膨張装置)の異常破裂で乗員が死傷する事故が相次いでおり、全世界で数千万台規模の搭載車がリコール対象となっている。マレーシアでは26日に発生した運転手の死亡事故で、ホンダ車に搭載されていたタカタ製エアバッグのインフレータが破裂する事案があった。タカタ製エアバッグに関連する死亡事故は全世界でこれが15件目となる可能性がある。

  創業家出身の高田社長については、今年1月、主要取引先の理解を得るため辞任する用意があることが、関係者への取材で明らかになっていた。

  総会に出席した北田盛士さん(47)はリコール問題がここまで拡大した背景には「現経営陣の責任があることは間違いない」と指摘した上で、高田社長の総会での説明には説得力が感じられず、「数千億円規模の売上高の会社を経営する器ではない。経営トップとして責任を取るべきではないか」と話した。

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