英議会は投票結果に拒否権行使が可能-有権者の怒りを買う覚悟あるか

英国の国民投票が欧州連合(EU)離脱支持という驚くべき結果となり、次に何が起きるのか疑問が後を絶たない。英議会が国民投票の結果を覆す可能性や、EU離脱の準備を担当する新たな政府の部署がどこになるのかについて問いに答えた。

英議会は国民投票の結果に拒否権を行使できるのか?

  理論的には可能だ。人権活動に携わるジェフリー・ロバートソン弁護士の英紙ガーディアン(オンライン版、27日付)への寄稿によれば、英国のEU加盟を定める1972年成立の国内法廃止には議会の承認が必要であり、法令全書からの削除を拒否することで国民投票で示された意思を無効にすることができるだろう。

  しかし他の方法はそれほど当てにならない。シンクタンクの「オープン・ヨーロッパ」のラウル・ルパレル氏は、立法府が政府に政治的圧力を加えることができると主張する。しかし、EU基本条約(リスボン条約)50条が発動されれば、議会が何をしようと2年と定められた交渉期間を経てEUを離脱しなければならない

  議会の拒否権行使については、国民投票で示された意思を阻止し、有権者の怒りを買うリスクを議員らが果たして冒せるかという疑問が残る。

EU離脱をどのように準備するのか?

  EU離脱に向けて下準備を始めるための新たなユニットが、政府内に設置される見通しであることが分かった。財務省と内閣府、民間企業省、外務省の担当者で構成する。レトウィン内閣府担当相(保守党)は、政治領域のあらゆる視点をプロセスに確実に反映させることを目指す。

  辞意を表明したキャメロン首相後任の有力候補と目されるボリス・ジョンソン前ロンドン市長は、英紙テレグラフ(オンライン版)への寄稿で、欧州単一市場へのアクセスは維持されると述べているが、具体的な詳細をほとんど何も示していない。離脱が完了した段階で、英国とEUとの関係がどのようなものになるか理解するには程遠い状況だ。

原題:Can the U.K. Parliament Veto Brexit? Your Questions Answered (1)(抜粋)

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