LINE:仮条件の上限3200円、時価総額は東電と同水準

更新日時
  • 時価総額は最大6700億円、資金吸収額は1290億円
  • 「順調な滑り出しに」「正当化できない」専門家の評価はまちまち

日米での上場を計画するLINE(ライン)は28日、新規株式公開(IPO)時の価格の仮条件を2700ー3200円と発表した。仮条件の上限で計算した時価総額は約6700億円となり、東京電力ホールディングスと同水準。

  公募と需要に応じたオーバーアロットメントによる売り出しを含めた市場吸収額は最大約1290億円。公開価格は7月11日に決める予定。10日に発表された想定発行価格は2800円だった。

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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloombergg

  仮条件の発表は27日に予定されていたが、英国の欧州連合(EU)離脱支持の国民投票を受けて市場が不安定化したことを受けて延期された。ラインは7月、東京とニューヨーク両市場に上場する予定で、IT企業としては今年、世界最大規模の上場となる見込み。調達した資金は海外展開など成長戦略投資に充てる。

  BGCパートナーズ(シンガポール)の日本株セールス担当マネジャー、アミール・アンバーザデ氏は「個人投資家に支えられ、おそらく順調な滑り出しとなるだろう。3000円水準が市場に受け入れられるかといえば、答えはイエスだ」と話した。ただ「それが適正価格かは別問題だ」という。

収益化

  ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真最高経営責任者(CEO)は「とても正当化できない時価総額だ」と仮条件に否定的な見解を示した。また、利用者の伸びの鈍化により「時価総額が正当化できるだけの利益成長が実現できるとは思えない」と述べた。

  発表では、仮条件の決定理由として日本、タイ、台湾を中心に収益化ができていることや新規サービスで今後も成長が期待できることを挙げた。一方、サービスや各国での競合が激しいという懸念も指摘した。

  ラインは韓国のポータルサイト運営会社、ネイバーの子会社で、2000年にゲーム会社として設立された。10年には、粉飾決算事件で上場廃止となったライブドアを子会社化。11年6月に無料通信アプリの提供を開始した。出澤剛社長は15年4月に就任した。

  10日の発表資料によると、15年12月期の売上高は前の期比40%増の1206億7000万円となったが、純損益は75億8200万円の赤字と、前の期の黒字から赤字に転落した。売上高のうちゲームなどコンテンツ事業が41%と最も大きく、スタンプなどのコミュニケーション事業が24%、広告は30%を占めた。

(時価総額が東電と同水準になるという記述を追加しました.)
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