米シティ:日本株でバークレイズの吉田理美氏起用-ゲーム産業調査

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シティグループが日本でゲーム・インターネット産業の株式調査を近く再開することが分かった。スマートフォンで無料通話・メールアプリ運営するLINE(ライン)が7月に東京とニューヨークでの大型上場を控えるなど、投資家の同セクターへの注目度が高まっている。

  ブルームバーグが入手した社内メモによれば、シティグループ証券は英銀バークレイズで企業分析などを行っていた吉田理美氏を同セクターのアナリストに起用、27日付で入社した。

  シティ証は2015年10月からゲーム・インターネット産業のカバレッジを停止していた。吉田氏の採用を契機に再開する見込み。LINEは7月14日、15日に日本と米国での同時上場を予定しており、新規株式公開(IPO)規模は今年の同セクターで最大級になる見通しだ。

LINEキャラクター

Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

  吉田アナリストは03年に東京大学教育学部を卒業、その後野村ホールディングスメリルリンチ日本証券で勤務した。シティ証の根本美香広報担当はメモの内容について確認した。一方、調査リポート発行再開の時期や、吉田氏がLINEの企業調査を行うかどうかについて現時点でコメントできないとしている。

増加するM&A、IPO

  同セクターのカバレッジ再開は、シティグループの日本での投資銀行業務の強化につながる可能性がある。ブルームバーグのデータによれば、日本では既に今年はゲーム・インターネット関連のM&A(企業の合併・買収)が211件(200億ドル相当)あり、少なくとも過去10年で最大となっている。

  一方、今年はゲーム・ネット関連企業だけでも6件のIPOがこれまでに発表されており、規模は7億5000万ドルで10年間で最大だ。LINEは28日、仮条件を2700円-3200円と発表、公募と需要に応じた売り出しを含めた市場吸収額は最大約1290億円となる。時価総額は6700億円規模になるもようだ。

  ブルームバーグのデータによれば、LINE株式の上場では、野村、モルガン・スタンレー、JPモルガン、ゴールドマン・サックスがグローバル・コーディネータ-を務めている。

リテール撤退後の日本戦略

  シティは昨年、日本のリテール事業から撤退、その後は積極的な採用で法人顧客や機関投資家向けビジネスを強化している。有力金融機関から人材を起用するのは4月以降で少なくとも6人目。4月にはゴールドマンのマネジングディレクターだった浅井勇介氏を投資銀行部門の責任者(取締役副社長)に抜擢した。

  5月には、ともにバークレイズ出身で、日本の株式調査部長だった橋本隆氏を不動産関連シニアアナリストに、また姫野良太氏を運輸担当アナリストに起用した。6月初旬には日本の株式売買執行業務の責任者に同じくバークレイズ出身の大森ジョン氏を起用している。

英文記事: Citigroup Resumes Japan Game Research With Ex-Barclays’s Yoshida (1)

(第6段落にLINEのIPO価格の仮条件について追加しました.)
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