日経平均が小幅続伸、建設など内需堅調-割安支えに朝安から持ち直す

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28日の東京株式相場は、日経平均株価が小幅続伸。英国の欧州連合(EU)離脱に向けたスケジュールの不透明感、欧米株安の流れから朝方は大きく下げたものの、割安感や政策協調への期待で持ち直した。建設や食料品、小売、医薬品、倉庫株など内需セクターが高い。

  TOPIXの終値は前日比1.14ポイント(0.1%)安の1224.62と小幅に反落、日経平均株価は13円93銭(0.1%)高の1万5323円14銭。東証1部の騰落銘柄数は上昇1000と、下落の835を上回った。

  新光投信の宮部大介ストラテジストは、「為替が1ドル=100円を割れそうな懸念は後退し、落ち着いていることはプラス。日本株の下落はかなり大きかったため、一度買いを入れようとの動きが出た」と言う。ただし、今後の英国のEU離脱交渉には不透明感があり、「短期的にはその影響を受けやすい状況が続く」ともみている。

東証の株価ティッカー

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  この日の日本株は、英国民投票後のリスク資産売りが続いた前日の欧米株下落、英ポンド安などが嫌気され、反落して始まった日経平均は午前半ばに一時321円安と再度1万5000円を割り込んだ。その後は下げ渋り、午後はプラス圏で推移、一時上げ幅は100円を上回った。

  相場出直りの要因となったのが投資指標から見た割安感と世界的混乱に対する政策発動期待だ。日経平均の予想PERは27日時点で12.82倍とことし最低圏、英国民投票でショック安した24日には12.62倍だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、「日経平均1万5000円を割ると防衛的な買いが入りやすい。バリュエーション面でも割安で、中長期のスタンスの投資家からみれば、押し目買いゾーン」とみる。

  きょう午前には官邸で経済財政諮問会議が開かれ、安倍晋三首相は為替、株式市場をウオッチし、細心の注意を払っていると発言。麻生太郎財務相に日本銀行と連携し、7カ国(G7)諸国と協議の上、経済・金融面での対応に万全を期すよう指示した。日銀の黒田東彦総裁は会議後の記者団の質問に、臨時会合についてはノーコメントとし、各中央銀行間で市場機能を確保すべく協調していく声明を出した、と述べた。28日付の日本経済新聞朝刊によると、自民党の二階俊博総務会長は首相に総額20兆円の景気刺激策を求めたという。

  きょうのドル・円相場は、午前に1ドル=101円56銭と円がやや強含む場面があったが、その後は一時102円20銭台まで円安方向に振れた。前日の日本株終値時点は101円70銭。

  東証1部33業種は建設や倉庫・運輸、食料品、小売、医薬品、陸運、不動産、通信、金属製品など14業種が上昇。輸送用機器やゴム製品、保険、証券・商品先物取引、その他金融、石油・石炭製品、パルプ・紙、銀行、非鉄金属など19業種は下落。東証1部の売買高は24億9562万株、売買代金は2兆3571億円。

  売買代金上位ではブイ・テクノロジーやNTT、ファナック、小野薬品工業、日本電産、住友不動産、大成建設、キリンホールディングス、サイバーエージェントが高く、第1四半期の好決算と野村証券の投資判断引き上げを受けたしまむらは急伸。半面、トヨタ自動車やみずほフィナンシャルグループ、キヤノン、マツダ、野村ホールディングス、日立製作所、ブリヂストン、オリックス、ヤマハ発動機、IHI、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、昭和シェル石油は安い。

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