6月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル2日間の上げが11年以降で最大-円は上昇

27日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。2日間の上げ は2011年11月以降で最大だった。投資家は英国の欧州連合(EU)離脱 決定に伴うショックから逃避先をドルに求めた。

ドル指数は2日間で2.7%上昇。投資家は英国経済の今後や欧州へ の広範な影響に対する疑問から安全資産に買いを入れた。円は2日連続 で主要31通貨のすべてに対して上昇した。

ABNアムロ・グループの為替ストラテジスト、ジョルジェット・ ブーレ氏(アムステルダム在勤)は「ドルが上昇している。その理由は 逃避需要だ。円も同じだ」と述べ、英国民投票後に「今後の展開につい て多くの疑問が生じた。まだ不透明感は強く、当然のことながら今回は 過去に前例を見ない出来事だ」と続けた。

英国が国民投票でEU離脱を選んだ影響でポンドは30年ぶり安値に 下げた。英国の政界に広がる混乱や英EU離脱後の欧州見通しを背景に 投資家はポンドとユーロを売り、ドルと円に買いを入れている。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は0.9%上昇。ドルは対ユーロで0.8%上昇して1ユーロ=1.1025ド ル、対円では0.2%安の1ドル=102円となっている。

ジョゼフ・カパーソ氏らコモンウェルス銀の通貨ストラテジストは リポートで「英国民投票に伴う不透明感がある中で、安全逃避通貨とし ての役割がドルの支援材料になるだろう」と述べ、「市場参加者は投票 結果を消化しており、今週前半は通貨のボラティリティが高水準で推移 するとみている」と続けた。

原題:Dollar Posts Biggest Two-Day Gain Since 2011 on Brexit Fallout(抜粋)

◎米国株:大幅続落、売り浴びせやまず-英離脱でセンチメント悪化

27日の米国株式相場は大幅続落。英国の欧州連合(EU)離脱決定 を受けた売りは、週末を越えても続き、ダウ工業株30種平均は260ドル 安で引けた。先週24日の株式市場は10カ月ぶりの大幅安となっていた。

この日もバンク・オブ・アメリカとJPモルガン・チェースをはじ め、銀行株を中心に売られた。まだ売りを控える気配が見られず、銀行 株はこの2日間でほぼ5年ぶりの大幅安となった。素材株と工業株も続 落し、2営業日での値下がり幅は2011年以降で最大。S&Pグローバ ル・レーティングが英国の格付けを2段階引き下げたことも、センチメ ントを悪化させた。

S&P500種株価指数は前週末比1.8%下げて2000.54で引け、3 月10日以来の安値。100日間移動平均と200日間移動平均の両方を割り込 んだ。ダウ工業株30種平均は260.51ドル(1.5%)安い17140.24ドル。 ナスダック総合指数は2.4%下げ、ほぼ4カ月ぶりの低水準。

マニング&ネイピア・アドバイザーズの上席アナリスト兼ポートフ ォリオマネジャー、ベン・ロージン氏は「きょうの相場は金曜日の再現 のようだった」と話す。「今年は第1四半期の決算が弱く、ようやく第 2四半期が良くなる兆しが見え始めていた。強いショックは信頼感にも 投資にも良くない。不透明感が広がっており、投票前に投資家は十分な 準備ができていなかった」と述べた。

英国民投票の結果が判明して以来、リスク資産には下押し圧力がか かっている。貿易が低迷し、すでに脆弱(ぜいじゃく)な世界経済の回 復が腰折れするとの懸念が背景にある。24日の急落でS&P500種は年 初来の上げを消した。中央銀行が市場の安定回復へ流動性を供給するの ではないかと、投資家は政策当局の動きに注目している。

ボヤ・インベストメント・マネジメントのマルチ資産ストラテジー 担当資産配分責任者、バーバラ・ラインハート氏は「幾分予想はしてい たが値動きの激しい相場になっている」と指摘。「政治があらゆる金融 資産の変動を増幅しかねない、新たなノーマルだ。中央銀行による景気 刺激策がほぼ出尽くしたことも理由の一つだ」と述べた。

27日の取引ではS&P500種のセクター別10指数のうち8指数が下 落。素材とエネルギー、金融が特に下げた。一方、公益事業は1.3%上 昇して過去最高を記録。電気通信サービスも上昇。

S&P500種採用の銀行株はこの2営業日で2011年以来で最大の下 げ。当時は欧州のソブリン債務危機と米国の信用格下げの影響で銀行株 が急落していた。フィフス・サード・バンコープはこの日7.1%安。シ ティグループは4.5%下げて、4カ月ぶり安値。KBW銀行株指数 は5.1%下落し、この2日間での下げは12%に達した。

このほか、デルタ航空など航空株が売られ、ブルームバーグ米航空 株指数は2014年10月以来の低水準。ボルグワーナーをはじめ自動車部品 メーカーも安い。欧州での自動車生産に関する不安や、ドル上昇、英国 での販売が懸念された。フォード・モーターとゼネラル・モーターズも 大きく下げた。マイクロソフトが2.8%下げ、テクノロジーも全般に売 りが出た。

原題:U.S. Stocks Continue Selloff as Brexit Angst Weighs on Sentiment(抜粋)

◎米国債:大幅続伸、英国のEU離脱決定で利回り低下観測

27日の米国債相場は大幅続伸。英国の欧州連合(EU)離脱決定を 受け、安全な資産に引き続き資金が流入した。10年債利回りは前週末に 付けたほぼ4年ぶりの低水準となる1.40%に近づく場面もあった。

英EU離脱の世界経済への影響をめぐる不透明感から米利上げ観測 が弱まり、アナリストの米利回り見通しが引き下げられた。30年債利回 りは2015年2月以来の水準に低下した。金利先物市場が示唆する年内の 利上げ確率はわずか8%。月初には76%あった。

BMOキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、アーロン・ コーリ氏は「これが意味することを全て消化する時間を市場はまだ得て おらず、なお消化中だ。特に長期債利回りを圧迫し続けるような材料に なりそうだ。不透明感に対する素晴らしいヘッジとなるため、このよう な状況ではデュレーション(残存期間)が長くなる債券を買うべきだ」 と述べた。

米国債のストラテジストは数年にわたり、米経済の回復でインフレ が高進し、利回りが上昇すると予想してきた。しかし、安全な資産とし て世界中から需要が強まり、利回りは低下傾向にある。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨ ーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比12ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下して1.44%。24日には1.40%をつける場 面があった。過去最低は2012年7月に付けた1.379%。30年債利回り は15bp低下の2.26%。

ドイツ銀行は2016年下半期の10年債利回り見通しを1.25%と、従来 の1.75%から引き下げた。同行の米国担当チーフエコノミスト、ジョゼ フ・ラボーニャ氏は下方修正について、米経済成長の停滞とは関係があ るが、英国のEU離脱とはあまり関係がないと指摘。「景気は循環的に 上向きの勢いを失った。景気拡大局面は8年に及んでおり、さまざまな 指標がピークを示唆しているように見える。金利はゼロ近辺にあり、間 違いを犯す余裕はない。金融政策は動きがとれない状態だ」と語った。

プリヤ・ミスラ氏らTDセキュリティーズのストラテジストは10年 債利回りの予想を2.1%から1.40%に下方修正。英国民投票からの経済 的な感染リスクを理由に挙げた。バンク・オブ・アメリカは第3四半期 の見通しを1.25%と過去最低を予想。第4四半期を1.50%と予想した。

金利先物市場が示す利上げ確率が低下する中、年内の利下げ確率 は22%となっている。

原題:Rates Strategists Tear Up Calls as Bonds Surge on Brexit Fallout(抜粋)

◎NY金:続伸、逃避の買いが続く-英EU離脱決定の余波で

27日のニューヨーク金先物相場は続伸。英国の欧州連合(EU)離 脱が決まったことの影響で、逃避の金買いが強まった。24日は7年ぶり の大幅高となっていた。

ヘレウス・メタルズ・ニューヨークのセールス・マーケティング・ マネジャー、ミゲル・ペレスサンタラ氏は電話インタビューで、「英国 のEU離脱に伴い、ユーロ圏全体で政治的問題が拡大する恐れがあるた め、私は金に強気だ」と説明。「金でのヘッジが引き続き望まれるだろ う。英国のEU離脱はあり得ないと考えられていたが、実際に起きてし まった」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前週末 比0.2%高の1オンス=1324.70ドルで終了。2日間の上げとしては2011 年8月以来の最大となった。銀先物9月限は0.3%安の17.786ドル。ニ ューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは下落、パラジウムは 上昇。

原題:Gold Extends Biggest Rally in Seven Years as Brexit Hits Markets(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、2日間で7.5%安-英離脱の衝撃続く

27日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅続落。2営業日での下げは2月以 降で最大となった。英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した ことによる衝撃が続き、変動の激しい展開となっている。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「英国 のEU離脱で市場がおびえているのは、経済成長の減速と石油需要の低 下を予想させるからだ」と説明。「ドルが上昇していることも、商品全 般に下押し圧力をかけている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前営 業日比1.31ドル(2.75%)安い1バレル=46.33ドルで終了。終値ベー スで6月16日以来の安値。この2営業日で7.5%下げた。ロンドン ICEのブレント8月限は1.25ドル(2.6%)下げて47.16ドル。

原題:Oil Caps Biggest Two-Day Loss Since February on Brexit Fallout(抜粋)

◎欧州株:ストックス600続落、銀行株安い-英EU離脱の悪影響懸念

27日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は続落 した。英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択したことに伴う悪 影響について臆測が続いた。

英銀のロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ (RBS)は15%安、バークレイズは17%安とそれぞれ急落し、銀行株 指数は2011年以来の低水準に沈んだ。金融サービス銘柄は英クローズ・ ブラザーズ・グループとシュローダーを中心に下げ、指数構成の業種 別19指数の中で下落率最大。旅行関連銘柄も安く、英格安航空会社イー ジージェットは22%安。英国のEU離脱の影響で夏季の需要が落ち込 み、利益を圧迫すると懸念された。

ストック600指数は前週末比4.1%安の308.75で終了。24日は2008年 以来の大幅安を演じた。英FTSE100指数は2.6%安。オズボーン英財 務相が金融市場の不安払拭(ふっしょく)を図り、当局は国内経済を支 える緊急計画を策定済みだと述べたものの、歯止めにならなかった。

CMCマーケッツの市場アナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロ ンドン在勤)は「かなり不安定な状態が続くだろう」とし、「銀行株は 引き続き厳しいだろう。欧州銀行界の安定について大きな懸念がある。 欧州中央銀行(ECB)はいかなる事態に対しても行動する用意がある と再度表明するだろうし、他の中銀も同様だ」と語った。

スペインのIBEX35指数は1.8%下落。26日投開票の総選挙でラ ホイ暫定首相率いる与党国民党が議席を伸ばし立場を強めたことを受 け、一時は3.4%値上がりした。

原題:European Stocks Slide as Brexit Fallout Concern Spurs Bank Rout(抜粋)

◎欧州債:スペイン債利回り、14年以来の大幅低下-総選挙で与党勝利

27日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇し、10年物利回りは2年 ぶりの大幅低下となった。26日投開票の総選挙で、事前の世論調査に反 してラホイ暫定首相率いる与党国民党(PP)が議席を伸ばし、同首相 が立場を強めた。

スペイン10年債利回りは昨年7月以降で初めてイタリア債を下回っ た。出口調査では反エスタブリッシュメント(既存の支配層)を掲げる 新興政党のポデモスは第2党に浮上するとみられていたが、社会労働党 に次ぐ第3党にとどまった。

みずほインターナショナルの金利ストラテジスト、アントワーヌ・ ブーベ氏(ロンドン在勤)は、「投資家らは多大な政治不安を見込んで いたが、中道右派の連立政権ないし国民党の少数政権が誕生する確率が 高まったことから状況はやや改善した」と述べた上で、「ただ、基本的 に安定政権樹立への道筋はまだ不透明だ」と語った。

ロンドン時間午後4時30分現在、スペイン10年債利回りは前週末 比17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.46%。これ は2014年6月以来の大幅低下。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償 還)価格は1.59上げ104.46。

同年限のポルトガルとイタリアの国債も上昇したものの、利回りの 下げ幅は6bp未満だった。

定数350議席の下院で国民党は137議席を獲得。昨年12月の前回選挙 時の123議席から議席を伸ばした。最大野党の社会労働党は85議席で第 2党の座を維持。ポデモスは71議席で横ばい。

原題:Spanish Bond Yield Drops Most Since 2014 After Rajoy Wins Vote(抜粋)

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